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氷の破片
2024.01.01

毎日の記憶をつなぐフォト日記 vol.5~若年性認知症当事者 下坂厚さんの日常~

2019年に若年性アルツハイマー型認知症と診断された下坂厚さん。現在は、フォトグラファーとしても活動しています。本企画は、下坂さんの日々の活動や日常の様子を撮影していただき、毎月のフォト日記としてお届けします。


12月も広島県や京都市内での講演で忙しい毎日でしたが、京都の冬の風物詩「南座のまねき上げ」を見にいかれたりとプライベートも楽しまれているようです。下坂さんの“日々の記憶”を写真と文章で表現いただきました。


【過去のフォト日記】

毎日の記憶をつなぐフォト日記vol.1 ~若年性認知症当事者 下坂厚さんの日常~
毎日の記憶をつなぐフォト日記vol.2 ~若年性認知症当事者 下坂厚さんの日常~
毎日の記憶をつなぐフォト日記vol.3 ~若年性認知症当事者 下坂厚さんの日常~
毎日の記憶をつなぐフォト日記vol.4 ~若年性認知症当事者 下坂厚さんの日常~

執筆者画像
下坂 厚さん
京都府京都市在住。2019年8月、若年性アルツハイマー型認知症と診断される。認知症当事者として、SNSで趣味の写真を発信し、当事者以外にも大きな反響を呼ぶほか、認知症の啓蒙活動も展開中。ホームヘルパーとして働く妻と2人暮らし。著書に『記憶とつなぐ 若年性認知症と向き合う私たちのこと』(双葉社)がある。

12月〇日 京都の冬の風物詩

京都の街を歩いてみれば、写真を撮りたくなるシーンが沢山あります。

この写真は京都の冬の風物詩、南座の『まねき上げ』です。


「まねき」とは吉例顔見世興行に出演する役者さんの名前を、勘亭流の文字で書かれた招き看板のことで、毎年南座の顔見世興行ではこのまねき看板がずらりと並び、京都の年の瀬の風物詩になっています。

京都南座の写真と下坂さん

南座からちょっと移動して、美味しいホットケーキのお店へ

アイスクリームと小豆と生クリームをトッピングしたホットケーキ

京都国立博物館や三十三間堂の近くにある「梅香堂」さん。

こちらの看板メニューはホットケーキです。注文を聞いてから一枚一枚、焼かれるホットケーキ。ホットケーキのトッピングの種類も豊富で、いつも迷ってしまいます。


チョコバナナやフルーツがいろいろ乗っているものあれば、シンプルな普通のホットケーキもあります。今回は、『小倉ホットケーキ全部のせ』にしました。

焼きたてのふわふわホットケーキの上に、小倉とバターとバニラアイスにホイップクリームとなんとも贅沢なトッピングで大満足でした!


12月〇日 講演の為広島県へ

講演で広島県の世羅町や廿日市(はつかいち)に行きました。

新幹線で京都駅から福山駅で乗り継いぎで新尾道駅まで行き、新尾道駅から世羅町までは車で移動しました。

講演会会場

講演会場では、私が撮った作品の写真展もしていただきました。

また、世羅町は、梨や色んな花が有名だそうです。マンホールのデザインも、梨やスズランを型取っています。


写真展とマンホールの写真

講演の後に、地域の花を育てておられる農家の方からとても素敵な花束をいただきました。

素敵な花束のお土産に妻も大変喜んでいました。


別の日に行った廿日市の講演では、お昼に「お好み焼き」をいただきました。

広島風お好み焼き

広島では鉄板の上に生地を流し、その上にキャベツや麺、豚肉などがのせられていくそうです。京都や大阪の近畿地方では、お好み焼きと言えば鉄板に生地を流す前に、生地に刻んだキャベツや他の具材を混ぜておきます。生地や具材が多い目で、麺は入っていません。


そのため、京都や大阪のお好み焼きや鉄板焼きのお店に行くと、わかりやすいように廿日市で食べたような「お好み焼き」は広島焼きとしてあります。


でも、広島で「広島焼き」って話をすると広島の人たちに、「こっちのお好み焼きが本物じゃ」って怒られます(笑)


廿日市の講演が終わり、お土産に「けん玉もなか」をいただきました。廿日市は「けん玉」の発祥の地なんだそうです。


広島の皆さん、ありがとうございました。


けん玉もなか

12月〇日 京都府山科区とのご縁

この日は寒い朝でした!

自宅の近くに借りている畑に行くと、バケツの水に氷が張っていました。落ち葉にも霜が降りて、流石に12月だなぁと感じました。京都は盆地だから、夏は蒸し暑くて冬は底冷えしてとても寒いと言われています。


お昼からは、京都の山科区で講演です。

山科区に住んでおられる方向けの講演なのですが、この山科区にはとても嬉しいご縁があります。


以前、京都で講演をした時に聴きに来られていた山科区の方が、講演を聴いて「自分も何か出来るのではないか?」と思われ、後日、山科区の社会福祉協議会にオレンジのマリーゴールドの苗を持って尋ねられたそうです。それから社会福祉協議会の方達と認知症の普及啓発の一環として、オレンジの花を植える「オレンジガーデンプロジェクト」として地域の方達と一緒に活動をされるようになりました。

マリーゴールドの花壇

小学校の通学路に、このプランターを沢山並べて子ども達が通学の時に「キレイだね!」と言いながら学校に通うそうです。花の水やりも、子ども達が手伝ってくれるそうです。私の講演を聴いてくださった方の踏み出した一歩が、地域の人達やこども達も一緒になった活動となり、とても嬉しいです。


文・写真/下坂 厚


来月も下坂さんの日常を綴った写真を下坂さんのコメントと合わせてお届けいたします。

下坂さんのInstagramとFacebookはこちら↓

Instagram https://www.instagram.com/atsushi_shimosaka/?hl=ja

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