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2025.03.27

【認知症当事者 本人の声 vol.25】MCIと上手に付き合いながら、楽しい人生を送っていきたい

今回ご登場いただく竹﨑里美さんは、約10年前に海上自衛隊を定年退職しました。お母さまの死をきっかけに、自分の中に閉じ籠る日々が続いていたある日、旦那さんのすすめで心療内科を受診したところ、軽度認知障害(MCI)と診断されました。


公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、ご本人の体験談記事をご紹介します。


目次
・母親の死を受け入れられず、暗い日々
・夫の勧めで受診したところ を始める
・まだ、仕事がしたい!
・MCIと上手に付き合いながら、楽しい 人生を送っていきたい

執筆者画像
竹﨑里美さん
竹﨑さんは、10年前に海上自衛隊を定年退職したのち、お母さまを亡くしました。このことがきっかけで自分の中に閉じ籠るようになり、ご主人に勧められて「心療内科」を受診したところ、2024年に軽度認知障害(MCI)の診断を受け、現在はレカネマブの治療を受けています。

母親の死を受け入れられず、暗い日々

35年間、海上自衛隊で勤務し、約10年前に定年退職を迎えました。退職後は母親の介護をしながら、簡単なアルバイトを希望しましたが、両立は難しく、しばしの間でしたが、介護もできないまま母は入院先の病院で他界してしまいました。


その後の私は、母との別れの悲しみから立ち直ることができませんでした。しばらくの間は、何も手がつかず、悲しみの底にいて、笑顔をすっかり忘れてしまい、元気もなくなってしまいました。


悲しみの中の私は仕事もせず、一日中ぼーっとしていて、テレビを観ることもなく、誰かと話すこともない、そんな生活を続けているうちに、「毎日が暗く、何もしたくない」そんな日が続きました。あまりにもつまらない、ひとりぼっちの世界が続き、とても長い無駄な時間だけが流れていきました。


夫の勧めで受診したところ

そんな私を主人が見かねて「心療内科」に受診してみようと勧めてくれました。結果、軽度認知障害(MCI)と診断されました。そんなことはない、絶対ないと私は思いました。


しかし、検査結果を素直に受け入れ、熊本大学病院でレカネマブの治療を実施することになり、現在進行しております。


まだ、仕事がしたい!

その間に介護認定(要介護1)を受け、デイサービスに週3回通っていますが、それでは物足りず、何か仕事をしたいと思うようになり、若年性認知症支援コーディネーターを訪ねました。私の現在の状況を聞いていただき、現在、就労継続支援B型事業所を探してもらっています。


食事作りをする竹﨑さん

MCIと上手に付き合いながら、楽しい人生を送っていきたい

趣味は編み物、手芸。デイサービスに叔母が行っているので、私もボランティアで週3日利用しています。

叔母にマフラータオルを編んであげると、とても喜んでくれ、いつも身につけてくれています。また、デイサービス利用者が使用した、パズルを片づけるのは私の役目で、何十ピースもあるパズルを完成させるので、皆さんが驚かれます。


とにかく、私はまだまだ仕事がしたいと思い、MCIと上手に付き合いながら、楽しい人生を送っていきたいと日々考え、夢見ています。


「光陰 矢のごとし」だから「一寸の光陰、軽んずべからず」です。


※この記事は『ぽ~れぽ~れ』(発行元:公益社団法人 認知症の人と家族の会)2025年3月より抜粋・一部修正したものです。公益社団法人 認知症の人と家族の会ホームページはこちら

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