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さとうみきさんのポートレート写真
2024.08.08

【認知症当事者 本人の声 vol.17】私たちが特別ではなく、「ひと足先に認知症になっただけ」。

認知症は、私たちにとって身近なものであり、誰もが当事者になる可能性があります。認知症になることで、ネガティブな気持ちになることもありますが、その後の出会いや新たな経験によって、自らの道を切り開いている方がたくさんいらっしゃいます。


今回、ご登場いただくさとうみきさんは、2019年に若年性認知症と診断を受けました。診断当初は落ち込む日々が続いていたそうですが、その後、さまざまな人との出会いにより、自身の活動が拡がっていったようです。さとうみきさんに、認知症になってからの気持ちの変化、生活の変化、活動の変化を語っていただきました。


(公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、本人の体験談記事「私らしく仲間とともに」からご紹介。)


目次
・絶望的な日々から、 前に向ける人との出会い
・ピアサポート、本の出版など拡がる出会い
・家族や仲間とのホッとする時間
・「いまを生きる」 ~人生は続いている

若年性認知症当事者 さとうみきさんからのメッセージ(前編) 「ひと足先に認知症になった、わたしからあなたへ」

43歳のときに若年性アルツハイマー型認知症と診断された、さとうみきさん。認知症当事者が抱える不安や困っていること、日常生活での工夫などを社会に向けて発信しています。今回は、アルツハイマー月間に合わせて開催された、啓発セミナーの内容を前編・後編に分けてお届けします。

執筆者画像
さとうみき さん
2019年に若年性認知症と診断。当時高校生だった一人息子さん、働き盛りの夫さんに申し訳ない思いで沈んでいた、さとうさん。しかし、丹野智文さんたちとの出会いを期に、今は“とうきょう認知症希望大使” として、講演や各種委員会に、また、本の出版と活躍しています。

絶望的な日々から、 前に向ける人との出会い

診断を受けて、 家族への思いと同時に、悲しい情報ばかりに目がいき、 「私の人生はあと数年なのだ…」と、絶望的になり家に閉じこもる日々を過ごしていました。


その後、丹野さんとの出会い、八王子市にあるデイサービス「DAYS BLG! はちおうじ」の代表の守谷さんとも出会いました。 そこから働くという「役割」と「居場所」をいただけて、 少しずつ自分自身のことも受け入れながら前を向くことができました。何よりも同じ仲間たちとの出会いが、 私にとっては大きな支えにもなっております。


ピアサポート、本の出版など拡がる出会い

今、デイサービスの勤務はできておりませんが、2021年より 「おれんじドアはちおうじ」をスタートし、2023年、“とうきょう認知症希望大使” を拝命。講演会、 ピアサポート活

動、 空港ユニバーサルデザイン委員会などたくさんの方々と出会う機会も多くあります。


友人が講演会の写真に収めて下さいました岩波書店から 『認知症のわたしから、10代のあなたへ』 の出版を機に、 専門職の学生の授業、企業でお話をさせていただくなど、様々な活動の機会をいただいております。


家族や仲間とのホッとする時間


講演で話をする、さとうみきさん

息抜きは、家族や愛犬とまったりと過ごしたり、地元の同じ仲間たちと家族も一緒になって食事をしたりすることが楽しいひと時です。仲間、家族同士が交流できる自分たちでつくった、 自然なカタチができている交流は、一番ホッと安心できる場なのかもしれません。


「いまを生きる」 ~人生は続いている

これからも大きな声を拾うのではなく、 小さな声、声を出せない方々に手を差し伸べながら共に前を向いて暮らせることを考えたいと思っております。「いまを生きる」、後から聞かれて忘れてしまっても、私たちにはその「瞬間」があるということに目を向けていただけたら嬉しいです。 


私たちが特別ではなく、「ひと足先に認知症になっただけ」。


認知症は、ありのままを 「認」 め合い、正しく 「知」ることで、 偏見もなくなる。

認知症と診断を受けても人生は終わりません。

私たちの人生は続いているのです。



※この記事は『ぽ~れぽ~れ』(発行元:公益社団法人 認知症の人と家族の会)2024年7月より抜粋・一部修正したものです。公益社団法人 認知症の人と家族の会ホームページはこちら


【認知症当事者の体験談 まとめ記事】~当事者が語る、認知症との歩み~

認知症は、「100人いれば100通りの症状がある」と言われています。一人ひとり、症状が異なるため、発症のきっかけや症状の変化、日々のケア方法なども異なります。本記事では、認知症当事者の方々のさまざまな体験談を紹介します。日々の予防やケア、認知症の当事者の介護の参考にしてみてください。

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