いつも頑張っている家族介護者の方々へ向け、笑顔倶楽部からの応援を込めた連載をスタートしました。
日々介護をするなかでは、「このやり方で正しいのかな」と疑問や不安を感じたり、「こんなふうにしてあげたいのに、うまくできない」と悩まれたり、葛藤したりされたりする瞬間があるのではないでしょうか。
お一人おひとりに応じておこなう介護の正解は、ひとつではありません。しかし他の方のケア事例から感じ取れるヒントやメッセージもあるかと思い、本コラムでは経験豊富なSOMPOケアスタッフが経験してきた介護エピソードをご紹介します。
今回のテーマ「目や耳が不自由な方の在宅ケア」
今回ご紹介するのは、80代女性(Aさん)。独居でしたが全盲状態でお耳も遠く、認知症も進行していたため、朝・昼・晩と毎日3回、入浴や調理のお手伝いに伺っていました。
東京にいる娘さんは「ひとり暮らしは危ないから施設に入ってほしい」とお考えでしたが、60代の息子さんは、「できれば母の好きなようにさせてあげてほしい」とのご意見。息子さんは車で20〜30分の場所にお住まいで、何かあればすぐに来てくださったり、必要なものの購入をしてくださったりと、協力的にサポートくださっていました。