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2021.03.19

【体験談】認知症から病名の変更を受けました

公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、家族介護者の体験談記事「支部だよりにみる介護体験 北から南から」をご紹介します。今回登場するAさんの義母は、3年前に前頭側頭型認知症と診断を受けていましたが、その後、認知症ではなく双極性障害(躁うつ病)の躁状態と新たに診断されました。仕事の関係で東京近郊在住のAさんは、仙台在住の義母(81歳)をリモート介護しています。コロナ禍での遠距離介護を振り返っていただきました。


認知症ではないとの診断を受けて

仕事の関係で東京近郊在住の私は、仙台在住で独居の義母(81歳)を、遠距離リモート介護中です。

義母は、3年前に前頭側頭型認知症と診断を受け、介護保険の要介護・支援認定には至りませんでしたが、総合事業の枠組みで生活支援・ミニデイを受け、地域の心療内科を受診していました。


つい最近のことですが、義母の病状の推移やトラブルを含め、かかりつけ医がいろいろなエピソードを集めた結果、どうも認知症ではないとの診断に至りました。より専門的な診断・治療のために総合病院の精神科を紹介され、なんとか受診にこぎつけ、認知症ではなく双極性障害(躁うつ病)の躁状態と新たに診断されました。


義母は医師の指示どおりに服薬ができず、多数の医療機関で処方を受けていたことも症状悪化の一因とされ、まず在宅で服薬調整を行うこととなりました。しかし、総合事業の枠組みでどこまでそれが可能なのかという課題もありますし、今般、処方薬とアルコールの飲用が明らかになったことで関係機関は戸惑いがちになり、コロナ禍も相まって問題は山積しています。


懸念事項だった車の運転は、我々夫婦がタクシー会社と契約し、義母は金銭的負担がなくいつでもタクシーを利用できるようにして、何とか廃車に至りました。かなり危ない運転だったので、その点は安心しています。ただ義母は、私を「車を取り上げた張本人」と恨んでおり、その直後に今般のような状況ですので、ケアする方もなやましいです。


今回、嫁の私も対応に苦慮していますが、次男である息子(私の夫)は母への対応をするうち心労で体調を崩すなど、関わり方が本当に難しいと実感しました。夫は自分の主治医の助言のもと、今年2月から、義母と直に接することは控えています。接触すれば葛藤が再燃し事態はより悪化するだけでしょう。



これからも、遠距離介護を決意

私は、自分の両親・伯母・義父の介護を経験して今回が5回目のキーパーソンとなり、介護生活は20年を超えます。今回の義母の場合はなかなか大変ですが、コロナ禍に充分注意を払いながら、東京~仙台間の遠距離介護を続けるしかないと思います。


※前頭側頭型認知症と双極性障害

60歳台以降に発症する精神疾患(うつ病、双極性障害、統合失調症、発達障害など)は、前頭側頭型認知症などの認知症と症状が類似しており診断が難しい場合があります。双極性障害では、躁状態では社会的に逸脱した行動が目立ち、うつ状態では自発性が低下するのでいずれの症状も前頭側頭型認知症と診断されることがあります。認知症と比較して記憶や全般的な認知機能が保たれ症状が進行しませんしMRIやCTで 特徴的な脳の萎縮がみられないので、かかりつけ医の先生は3年間の経過を診て判断されたのだと思います。双極性障害は薬剤でコントロールが期待できますし、ご家庭での対応等は精神保健福祉センターに相談されると良いかもしれません。

山口大学大学院医学系研究科臨床神経学准教授

「家族の会」山口県支部代表 川井 元晴



※この記事は『ぽ~れぽ~れ』(発行元:公益社団法人 認知症の人と家族の会)2021年2月号より抜粋したものです。

公益社団法人 認知症の人と家族の会 ホームページはこちら

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