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有料老人ホームの施設イメージ
2024.09.13

有料老人ホームとは│費用や種類、サ高住などとの違いを徹底解説

有料老人ホームには介護付、住宅型、健康型という3種類の施設があり、利用者のニーズに応じて選ぶことが重要です。一方で、「種類ごとにどのような違いがあるかわからない」「サ高住やケアハウスとの違いは?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。


そこで本記事では、有料老人ホームの基本情報や費用、サービス内容について詳しく解説します。他の類似施設との比較を通じて、最適な施設を選ぶためのポイントもご紹介します。


目次
・有料老人ホームとは?
・有料老人ホームの種類と特徴を比較
・有料老人ホームのサービス内容
・サ高住や他の類似施設と有料老人ホームの違いは?
・有料老人ホームの費用
・有料老人ホームの選び方のポイント
・まとめ

執筆者画像
SOMPOケア 人材開発部 橋本 美香
2004年訪問介護ヘルパーから介護職を開始。2008年介護福祉士、2010年ケアマネジャー、2013年より居宅介護支援事業所管理者。2019年主任ケアマネジャー、2022年社会福祉士取得。2023年よりSOMPOケア教育研修部(現・人材開発部)に異動し、各種研修企画や講師を担当。

有料老人ホームとは?

有料老人ホームとは、高齢者の心身の健康を保ち、安心して生活できる環境を提供する施設です。老人福祉法第29条第1項の規定に基づき、老人の福祉を図るため、その心身の健康保持及び生活の安定のために必要な措置として設けられています。

(※参考:厚生労働省「有料老人ホームの概要」


有料老人ホームには、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホーム、介護付有料老人ホームという三種類の施設があり、提供されるサービスは施設の種類によって異なります。


有料老人ホームの入居条件

有料老人ホームへの入居条件は、要支援・要介護の度合いなどによって異なります。施設の種類によっては、要支援・要介護認定を受けていない方も入所できます。


介護付有料老人ホームは介護専用型、混合型、自立型という3種類にさらに分けられ、それぞれで入居条件が異なっています。以下に詳しくまとめました。

有料老人ホームへの入居条件の違い

なお、特定の医療ケアが必要な方や認知症の方の場合は、施設により入居可否が異なります。詳しくは各施設へ問い合わせるなどして確認しましょう。


有料老人ホームの種類と特徴を比較

ここでは「介護付有料老人ホーム」、「住宅型有料老人ホーム」、「健康型有料老人ホーム」の特徴を比較して紹介します。

▼各施設の主な違い

「介護付有料老人ホーム」、「住宅型有料老人ホーム」、「健康型有料老人ホーム」の特徴

介護付有料老人ホーム

介護付有料老人ホームは食事や清掃などの生活支援だけでなく、24時間体制で介護スタッフが常駐し、日常生活全般のサポートを提供する施設です。また、日中は看護職員の配置も義務付けられており、病気の相談や薬の管理など看護サービスもおこなっています。


介護付有料老人ホームは、以下の3つのタイプに分類されており、それぞれで入居対象者が異なります。いずれのタイプも住宅型や健康型の施設と違って、要介護度があがっても入居し続けられるのが特徴です。


● 自立型:自立した生活が可能な方が対象。必要に応じて介護サービスを受けられる
● 混在型:自立型と介護専用型が混在しており、介護度が上がっても同じ施設で暮らし続けられるのがメリット
● 介護専用型:要介護1〜5に認定された方専用の施設


住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、主に自立した生活が可能な方を対象にした高齢者向けの施設です。食事、清掃といった基本的な生活支援サービスや利用者の急病など緊急時対応もおこなってくれますが、介護が必要な場合は、入居者自身が外部の介護サービス事業所と契約する必要があります。


訪問介護事業所や居宅介護支援事業所などが併設されている場合も多く、多くの施設で手続きのサポートもおこなっています。必要に応じて介護サービスを利用しやすい環境が整っているのも特徴です。


健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホームは、高齢者が健康を維持しながら生活することを目的とした施設です。たとえば健康維持を目的としたレクリエーションをおこなったり、プールやフィットネスルームなど、施設によってさまざまな設備を備えています。


家事や食事など生活支援や緊急時対応が受けられる一方、介護が必要になった場合は原則として退去する必要があります。


有料老人ホームのサービス内容

有料老人ホームで提供されるサービスは、施設の種類によって異なります。

有料老人ホームで提供されるサービス

介護サービス

介護サービスは、介護付有料老人ホームで提供される主要なサービスです。24時間体制で介護スタッフが常駐し、入居者の日常生活全般をサポートします。以下は一例です。


● 食事の介助
● 入浴支援
● 排泄ケア
● 服薬管理 など


住宅型有料老人ホームで介護サービスが必要な場合は、外部の介護サービス事業所と契約が必要です。


リハビリテーション、医療ケア

リハビリテーションや医療ケアは、介護付有料老人ホームでのみ提供されます。機能訓練指導員や看護師が日中に常駐し、必要なリハビリテーションや医療ケアを提供します。対応できる内容は施設により異なるため、入居時に確認しておきましょう。以下は一例です。


●機能訓練指導員のリハビリテーション:主に生活に必要な機能訓練を実施
●看護師が対応できる医療行為:点滴管理、服薬管理、人工呼吸器の管理など
●介護職員が対応できるケア:体温測定、血圧測定(自動測定器を利用)、服薬介助など
 ※特定研修を受けた職員がいれば喀痰吸引も可能


生活支援

生活支援サービスは、全てのタイプの有料老人ホームで提供される基本的なサービスです。家事や食事の支援が含まれ、入居者が快適に生活できるようサポートします。


● 食事
● 洗濯、清掃
● 買い物代行
● 見守りサービス(入居者の様子をパソコンやスマートフォンで遠隔で確認できるサービス) など


その他

その他のサービスとして、レクリエーションや季節のイベントを企画して、施設ごとにおこなっているところが多いです。健康型有料老人ホームの場合は、フィットネスなど入居者の健康維持を図る設備が充実している施設もあります。


サ高住や他の類似施設と有料老人ホームの違いは?

有料老人ホームと比較されることが多い施設として、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)や軽費老人ホーム、特別養護老人ホーム(特養)などがあります。

それぞれの施設にどのような違いがあるのか、比較表でまとめました。

有料老人ホームとサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)や軽費老人ホーム、特別養護老人ホーム(特養)などの違い

サ高住と特別養護老人ホームについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

【関連記事】サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは?費用相場やメリット・デメリット、入居条件も紹介

【関連記事】【特別養護老人ホームとは】特徴や入居費用、減免制度などを解説


有料老人ホームの費用

有料老人ホームの費用は施設の種類やサービス内容によって異なります。ここでは、主要な費用の項目とそれに関連する具体的な情報を提供します。


大きく分けて入居一時金と月額費用の2種類が必要

有料老人ホームの利用に必要な費用は、入居一時金と月額費用が中心となります。


●入居一時金
入居一時金は入居時に支払う費用のことです。有料老人ホームは基本的に、施設を終身利用するための権利を取得して居住する仕組みとなっています。前払いした分は居住費や介護サービスの費用に充てられ、入居期間に応じて償却(しょうきゃく)されます。もし償却期間が満了する前に亡くなったり退去したりした場合、残金が返還される仕組みです。

金額帯は0円から1,000万円以上まで非常に幅広く、高級な施設になると数千万円を超える場合もあります。0円の場合はその分月額費用が高額となるため、どちらを選択するかは入居者の年齢や健康状態、経済状況を考慮しながら検討する場合が多いです。

●月額費用
居住費に加え、食費など毎月の生活費を指します。公益社団法人全国有料老人ホーム協会の調査によると、介護付有料老人ホームの平均月額は480,553円、住宅型の平均月額は281,870円とのことです。(参考:有老協チャンネル「データで見る!有料老人ホームの費用」 | 運営法人向けの情報
※月払い方式。そのホームでの最多価格の平均値


一般的には15万円〜30万円とも言われており、具体的な内訳は次のようになります。

有料老人ホーム月額費用の内訳

※介護費は介護付有料老人ホームのみ月額費用に含む。住宅型有料老人ホームの場合は外部サービスを契約する必要あり

上記に加えて、施設によっては独自のサービスをオプションとして用意していることもあります。

参考までに、SOMPOケアが運営する施設を例にして具体的な料金をご紹介します。


SOMPOケア ラヴィーレグラン四谷
 ・特徴…空間・サービスともにSOMPOケアブランド最上の施設
 ・入居一時金…0円〜3,354万円
 ・月額費用…213,400円〜839,500円

SOMPOケア ラヴィーレ練馬
 ・特徴…自分らしく安心な暮らしに、“上質なゆとり”をプラスした施設
 ・入居一時金…0円〜848万円
 ・月額費用…208,102円〜349,702円

SOMPOケア そんぽの家 成城南
 ・特徴…“ご自宅で過ごす”感覚に近い環境を実現する介護付きホーム
 ・入居一時金…0円
 ・月額費用…248,724円


このように施設のグレードやプランにより、料金は大きく変動します。


契約形態は3種類

有料老人ホームでは、「利用権方式」「建物賃貸借方式」「終身建物賃貸借方式」という3種類の契約形態があります。


施設を利用するための支払い方法や支払い期間に大きく関わってくるため、ご自身やご家族の経済状況に応じて選択することが重要です。

有料老人ホームの契約形態の違い

費用を抑えるためのポイント

有料老人ホームの利用料は決して安いものではないため、費用を抑える方法を知っておくことも重要です。ここではそのための主な方法をご紹介します。


介護保険の利用に代表されるように、高齢者施設の利用・入居で活用できる補助金や助成制度はさまざまなものが提供されています。

以下に代表的な制度をまとめました。


●高額介護サービス費制度
特徴…月額の介護サービス費が一定額を超えた場合、その超過分が払い戻される制度
利用条件…要介護認定を受けており、介護サービスを利用していること

●高額療養費制度
特徴…一定額以上の医療費がかかった場合、自己負担限度額を超えた分が払い戻される制度
利用条件…健康保険加入者で、対象となる医療費が発生した場合

●高額介護合算療養費制度
特徴…1年間の医療費と介護費用の合計が自己負担限度額を超えた場合、その超過分が払い戻される制度
利用条件…高額療養費制度および高額介護サービス費制度の対象者

●介護保険負担限度額認定制度
特徴…介護保険施設の利用において、食費や居住費の負担額が軽減される制度 ※所得が高い、固定資産があるなどで非該当の場合は軽減されない
利用条件…所得に応じて認定され、負担限度額証明書が必要※軽減額も段階による

●社会福祉法人等利用者負担軽減制度
特徴…所得が低い利用者に対して、介護サービス利用料の負担を軽減する制度
利用条件…市区町村の認定を受け、対象となる社会福祉法人等を利用していること

●介護保険施設での医療費控除
特徴…介護保険施設での介護サービスにかかる費用が医療費控除の対象となる制度
利用条件…介護サービスを利用し、その費用を自己負担していること

軽費老人ホームも検討する

軽費老人ホーム(ケアハウス)は有料老人ホームと比較して入居に必要な費用が抑えられるため、予算によっては選択肢として検討するのもおすすめです。


ただし、入居待ち期間が長い場合があったり、一般型ケアハウスの場合は要介護度が高くなると退去しなければならない可能性があったりと、デメリットもあります。それぞれの特徴を押さえて、将来のことも見据えながら選ぶことをおすすめします。


有料老人ホームの選び方のポイント

有料老人ホームを選ぶ際には、以下のポイントを参考にしてください。


施設の種類・エリアを絞る

最初に介護付、住宅型、健康型の違いを正しく把握し、現在の利用者の方にとってどの施設が最適かを検討しましょう。常に介護が必要なら介護付、必要な介護サービスを選びたいなら住宅型、身体が元気でアクティブに生活したいなら健康型というふうに、おおよそ絞れてくるかと思います。


そして、介護が必要になった時にもそのまま居住したいのか、住み替えたいのかなど、その後の生活の希望まで考えていくことも大事です。そのうえでエリアを絞れば、ある程度候補となる施設の目処がつくはずです。


施設見学をおこなう

有料老人ホームは施設によって入居料金が大きく異なるため、複数の施設を比較検討しながら選ぶのが基本です。候補をある程度絞ったら、必ず施設見学をおこなうようにしましょう。費用とサービス内容が見合っているか、立地は本当にその場所でないといけないかなど、違現地に赴いて確かめながら、利用するご家族またはご自身にとって、最適な施設を選んでください。


スタッフの対応や人員配置体制

有料老人ホームでは施設の管理者、生活相談員、調理員、栄養士の配置が義務付けられている他、介護付有料老人ホームの場合は看護職員も配置義務があります。それぞれの職員は利用者の数に対して何人配置するかが、老人福祉法により定められています。(参考:有料老人ホームの設置運営標準指導指針について


ただし、配置人数が基準を満たすぎりぎりの施設もあれば、余裕を持って配置している施設もあります。人数が多いほど良い施設とも一概には言えませんが、サービスの質につながる可能性が高い要素といえますので、人員配置体制は事前に確認しておくとよいでしょう。


まとめ

有料老人ホームについて、全体的な内容をご紹介しました。介護付、住宅型、健康型という3種類のどれを選ぶかは、大切なご家族や自身の将来の生活を見据えながら考える必要があります。


施設の種類やサービス内容、費用、選び方についてしっかりと理解し、最適な施設を選びましょう。また、グループ会社のSOMPOケアでは全国各地で有料老人ホームを運営しています。以下のページから対応地域やホームの種別を絞って検索できるので、ぜひご覧ください。


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