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2023.04.25

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは?費用相場やメリット・デメリット、入居条件も紹介

「サ高住」と略されるサービス付き高齢者向け住宅とは、バリアフリーに対応した高齢者向けの賃貸住宅です。サ高住は高齢者が安心して暮らせる住まいのひとつであり、少子高齢化にともないサ高住の数も増えています。サ高住とはどのような住まいなのか、どのようなサービスを受けられるのか知れば、ご家族の老後の生活をより充実させられるでしょう。また、有料老人ホームとの違いを把握しておくことも大切です。


この記事では、サ高住の費用や有料老人ホームとの違い、メリット・デメリットなどについて解説します。入居するまでの流れも紹介するので、サ高住に関心がある方はぜひ参考にしてみてください。


目次
・サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは
・サ高住の入居条件
・サ高住で受けられるサービス
・サ高住と有料老人ホームの違い
・サ高住の利用にかかる費用
・サ高住を利用するメリット・デメリット
・サ高住に入居するまでの流れ
・まとめ

執筆者画像
【監修】看護師 那賀嶋幸恵さん
新卒で急性期病院へ従事したのち、デイサービスや特別養護老人ホームなど様々な看護の場を経験。現在は訪問看護ステーションにて在宅医療の現場をみつつ、医療福祉のあり方を日々発信中。

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは

基本的には自立して生活できる高齢者を対象としていますが、必要に応じて介護サービスを利用しながら、最期まで住み続けることができます。生活相談や安否確認といったサービスが備わっており、一人で生活することに不安を感じている高齢者の方が安心して暮らせるのが特徴です。

サ高住は重点的に介護が行われる有料老人ホームとは異なります。「高齢者住まい法」によって高齢者向けの賃貸住宅はサ高住に統一され、建築にあたって国から補助金が出ることもあり、サ高住の数は増加しつつあります。ここからは、サ高住についてご説明します。

一般型と介護型の2種類がある

サ高住は大きく一般型と介護型の2種類に分けられます。一般型は、高齢の方々が生活をしやすくすることを目的とした施設です。職員が通院に付き添ったり、買い物代行など日常生活のお手伝いをします。 安否確認も行われ、職員が定期的に居室を巡回して入居者の様子を確かめます。万が一の事態が起きても迅速に対応してくれるため、安心して暮らせるでしょう。一般型のサ高住では、内部の職員が介護を行うことは基本的にありません。そのため、介護が必要な場合は外部のサービスを利用することになります。


 介護型のサ高住は特定施設入居者生活介護の指定を受けた施設で、有料老人ホームのように、施設内の職員によって介護が行われます。一般型と異なり、要介護度が高くても入居でき、定額で必要に応じて介護サービスを受けられるのは大きなメリットです。 ただし、一般型に比べて費用が割高で、施設によっては入居の際にまとまった一時金を支払わなくてはなりません。このように、同じサ高住でも一般型と介護型の性質は大きく異なります。

サ高住の入居条件

サ高住に入居できるのは60歳以上、もしくは要支援・要介護の認定を受けた60歳未満の方です。夫婦の場合は、どちらか一方が入居条件を満たしていれば、2人で入居することも可能です。また夫婦でなくても、60歳以上の親族や要介護認定を受けている親族なども同居できます。 


しかし、サ高住は自治体や施設によって異なる入居条件を設定しています。自立して生活を送れること、感染症に罹患していないことなど、細かな条件があるので事前に確かめておきましょう。 自治体・施設によっては認知機能が低下している方も最期まで入居できる場合があるため、複数の施設の入居条件を調べることをおすすめします。なお、サ高住への入居にあたっては連帯保証人や身元保証人が必要な場合が多く見られます。


サ高住で受けられるサービス

介護スタッフと笑い合う高齢者の女性

サ高住は基本的なサービス内容に加え、自費サービスや生活支援サービスによって受けられる内容が変わってきます。ここからは、サ高住のサービス内容について詳しく見てみましょう。

基本的なサービス内容

サ高住では、見守りサービスとして安否確認と生活相談を実施することが義務付けられています。安否確認では施設の職員が定期的に部屋を巡回し、入居者の様子を伺ってくれます。見守りサービスを実施できる専門家として指定されているのは、施設職員のほか、介護福祉士や看護師、ケアマネジャーなどです。夜間などで施設に職員がいないときは、緊急通報システムによって対応します。 生活相談では、専門の職員が心身に不安などを抱えている入居者の相談に乗ってくれ、介護の内容や訪問頻度なども相談が可能です。高齢者の一人暮らしは何かと心配ごとが多いものですが、サ高住ではそうした不安を払拭できるように細かい配慮が払われています。


便利な追加サービス

基本的なサービスのほかに、各施設はさまざまなサービスを用意しています。通院時の送迎、外出時の付き添いといった生活支援だけでなく、施設によっては部屋の清掃などを行ってくれる場合もあります。形態は異なりますが、入居者に食事を提供している施設も少なくありません。食事を提供する際は、施設内の調理室で作る場合もあれば、宅配弁当を利用する場合もあります。いずれにしても、健康に配慮した栄養バランスとカロリー計算を行ってくれるため安心です。


緊急時に、職員が駆けつけて救急車の要請や家族への連絡などを行ってくれるサービスもあります。また、災害発生時の避難についてのサポートもサービスの一環です。外部サービス(訪問介護事業所)が併設しているサ高住の場合は、より迅速な対応が可能であり、提携している医療機関の訪問診療や訪問看護が受けられます。なお、施設によって外部機関との連携体制が異なるため、事前に確認しておく必要があります。


そのほかにも、身体介護やリハビリについても、外部サービスとの連携が可能です。 介護型のサ高住であれば、施設内で入浴や食事などの介助を受けられ、レクリエーションや看取りのサービスも実施しています。看取りについては看護師が24時間体制で常駐している施設といった条件があるため、事前の確認が必要です。


サ高住と有料老人ホームの違い

サ高住について正しく理解するためには、有料老人ホームとの違いも知っておきましょう。サ高住と有料老人ホームの大きな違いは、介護サービスの有無にあります。サ高住では介護を受ける必要がない高齢の方も入居でき、自由度の高い生活が送れます。また、必要に応じて外部の介護サービス(又は外部併設している)も利用可能です。居室も比較的広く夫婦でも暮らせるため、健康面で問題がなければ快適な生活が送れるでしょう。


一方、有料老人ホームは介護を受けることが前提の施設です。そのため、入居すると施設内で介護サービスを受けることになります。場合によっては介護度の低い方も入居できますが、介護サービスを利用しなくてもサービスにかかる費用は定額で支払うことになります。24時間体制で充実した介護サービスが受けられることから、要介護者にとっては心強い施設といえます。レクリエーションやリハビリテーションも頻繁に行われ、要介護者も施設から出ることなく快適に暮らせます。ただし、介護サービスが充実している分、サ高住に比べて費用が高く設定されていることが多いでしょう。

【関連記事】有料老人ホームとは│費用や種類、サ高住などとの違いを徹底解説


サ高住の利用にかかる費用

お茶をのみながら談話する3人の高齢者女性

サ高住の利用には、初期費用と月額費用を支払う必要があります。初期費用の相場は10万~20万円程度、月額費用の相場は14万~20万円程度です。これらの費用は施設ごとに大きく異なるため、入居の前に十分確認しておきましょう。 

・初期費用

サ高住の場合は通常の賃貸住宅と同じ扱いになり、基本的に初期費用は敷金のみで礼金・更新料は不要の場合が多く見られます。敷金は1~3カ月分が相場で、退去時に修繕費を除いて返金される場合が一般的ですが、施設によっては異なるケースもあります。ただし、介護型の場合は有料老人ホームと同じで、高額な入居一時金を要する場合があります。数百万円から数千万円の費用が発生することもあり、まとまったお金が必要です。初期費用が0円の場合も多い一般型に比べて、介護型は施設によっては初期費用が高い場合もあります。

・月額費用

サ高住の月額費用には、居住費や水道光熱費、管理費、見守りサービスの提供費用などが含まれます。このうち変動しやすいのが居住費で、設備や地域、部屋の広さなどによって大きな差があります。一般的に、地方よりも都市部のほうが居住費は高くなりやすいです。また、外部の介護サービスを利用した場合は利用した分だけ料金を支払うことになります。 一方、介護型の場合は月額費用に食費や介護サービス費用なども含まれます。料金は主に要介護度に応じて決まりますが、介護体制が充実していることから一般型より高めに設定されています。


サ高住を利用するメリット・デメリット

サ高住への入居に関して、メリットとデメリットをご紹介します。


サ高住を利用するメリット

サ高住を利用するメリットとして、まず生活の自由度が高いことが挙げられます。サ高住は介護施設というよりも賃貸住宅に分類されるため、ご家族の方が宿泊することもできます。自由に外出できることはもちろん、好きな時間に入浴したり、多くの施設では居室の調理設備も整っている為、自炊も可能です。サ高住の施設数は年々増加しており、高級志向、サービス充実など、施設のバリエーションも豊富になっています。自立した高齢者が入居でき、ご本人が求めるサービスを自身に合った形でカスタマイズできるのがサ高住の大きな魅力でしょう。


有料老人ホームの場合は基本的に要介護者しか入居できませんが、サ高住は60歳以上の年齢制限はありますが、入居難易度が低いこともメリットです。また介護サービスは必要ではないものの、万が一の事態に備えて見守ってくれる方がいる環境で生活したい場合は、サ高住への入居を検討するとよいでしょう。必要な分だけ外部の介護サービスが受けられるため、利用者の状況に応じて活用することもできます。高齢者住まい法で施設側からの一方的な契約解除が禁じられていることもあり、一度入居し、自立している間は長く安心して暮らせます。


サ高住を利用するデメリット

サ高住のデメリットは、要介護度が高いと入居できない場合があることです。基本的には自立している高齢者のための施設なので、手厚い介護を必要とする方は入居を断られるケースがあります。また、入居時には自立していても、介護度が高くなったり、認知機能が低下すると住み続けることが難しくなる場合もあります。その場合、別の施設を探さなければならない場合もあるので、見学時に確認しておくと良いでしょう。


要介護度が高い方は、介護型のサ高住に入居するという方法もありますが、介護型は一般型に比べて数が少ない傾向にあります。競争率が高いため、希望してもなかなか入居できない状況です。施設によって、サービスの内容が大きく異なることもデメリットになりかねません。基本的なサービス内容は同じですが、生活支援サービスや医療サービスなどの手厚さは施設ごとに異なるため、入居前によく確かめておくことが重要です。そのほか、外部の介護サービスを頻繁に利用することで、かえって出費がかさむ場合もあることにも注意が必要です。


サ高住に入居するまでの流れ

サ高住へ入居するにあたって、どのような流れで契約を締結できるのか押さえておきましょう。 まず、入居先の候補となる施設の資料を集めます。気になる施設があれば資料を請求し、費用やサービス内容、入居条件などを比較検討して候補を絞り込みましょう。


候補が絞り込めたら、入居を検討している施設を訪れて見学をします。実際に足を運ぶことで、資料からはわからない全体の雰囲気や細かい設備などが確認できます。その後は、面談や体験入居を通して施設が自分に合うかどうか確かめます。このとき、将来、介護が必要になった場合のサポート体制など、不安に感じていることを職員に相談しておくとより安心です。施設のサービスや雰囲気が気に入ったら、最後に賃貸借契約を結びます。なお、サ高住は以下のサイトからも検索できますので、条件や地域を絞り込み、利用しやすい施設をお探しください。 


 外部サイト:SOMPOケア住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅



まとめ

高齢者向けの賃貸住宅であるサ高住は、職員による見守りサービスがあるため安心して暮らせる施設です。基本的には自立した高齢者を対象としていますが、介護型なら要介護者も入居できます。 費用やサービスの内容は施設によって異なるので、入居先の候補を絞り込んだら資料を請求し、それぞれの違いを比較検討することが大切です。自立した生活を送りながら、必要に応じて外部の介護サービスも利用したい方は、サ高住への入居の検討をされてみてはいかがでしょうか。


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