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講演をする三宅さん
2024.06.25

【認知症当事者 本人の声 vol.16】出会いを楽しみに広く社会に訴えたい

近年は、さまざまな場所で認知症の方々の声を聞くことができます。認知症の人と家族の会が行っている活動はもちろん、日本各地で当事者の方々による講演会が開催されています。

今回登場いただく三宅さん(65歳)は、認知症と脳梗塞の後遺症で言語障害や、手足の麻痺やしびれがあり、この先の未来に明るい希望がもてなかったと診断直後の気持ちを話されていました。今では、講演会へ積極的に登壇されるほど前向きになられています。三宅さんの心の変化やこれからの思いを語っていただきました。


(公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、本人の体験談記事「私らしく仲間とともに」からご紹介。)


目次
・心身のダメージで、辛い日々
・退職後、偶然見かけた認知症カフェ
・頑張って講演~出会いを楽しみに広く社会に訴えたい

執筆者画像
三宅さん
若い頃から合唱団に入って歌ったり、楽団でバイオリンを弾くなど多彩な趣味を持っており、会社では「ラーメン部」の部長として県内外でラーメンの食べ歩きもしていました。54歳の時、職場で倒脳梗塞による血管性認知症との診断を受け、現在は、「家族の会」活動、講演活動、笠岡市認知症介護研修センター「おれんじドア」の相談員としても活躍しています。

心身のダメージで、辛い日々

私は11年前、職場で倒れて3カ月間入院をしました。脳梗塞でしたが、入院中に認知症と診断されました。言語障害もあり上手く話すことが出来ない状態でした。診断された時のショックは今でも強く覚えています。


右脳が脳梗塞になり、左手・左足が麻痺して今でもしびれがあります。身体のダメージと認知症のダメージを一緒に受けてしまいました。退院してもつらい毎日を送っていました。高卒後、入社した会社では、薬品の管理など常に勉強をしなければならない仕事を自分なりに頑張ってきました。しかし、仕事を続けることが出来なくなり、仕方なく退職しました。

退職後、偶然見かけた認知症カフェ

そんな時、街を歩いていて偶然に認知症カフェと出会い「家族の会」を知りました。カフェで世話人さんが親身になって話を聴いてくれたり、アドバイスをしてくれました。


毎月の「つどい」や若年性認知症の人や家族が集まる「ひまわりの会」にも参加して、仲間が増えました。2022年度から、「家族の会」の世話人になって、毎月の世話人会に出ています。「ひまわりの会」では、本人グループの進行役をしています。

認知症カフェとは?概要や行われていること、参考事例などを紹介

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頑張って講演~出会いを楽しみに広く社会に訴えたい

最近は岡山県や広島県で講演活動をしています。以前は上手く話すことができず、明るい希望が見えなくて気落ちしていました。 負に陥れば、ますます喋る・語る言葉の発音がはっきりしなくなると思い頑張っています。いつまで講演活動ができるのか心配していますが依頼があれば受けようと思います。認知症の回復は望みがない状態で、身体の高齢化を考えるとポジティブに考える ことができません。


しかし、私たちのことを一人でも多くの人に知ってもらうために、社会に訴えていきたいと思います。また、同じ当事者と出会い、声を聴き共有したい思いも強いです。自分自身の闇が深い分、共有できる部分が多いのではないかと考えています。


これからも、いろいろな人との出会いを楽しみにしていこうと思います。


※この記事は『ぽ~れぽ~れ』(発行元:公益社団法人 認知症の人と家族の会)2024年6月より抜粋・一部修正したものです。公益社団法人 認知症の人と家族の会ホームページはこちら


【認知症当事者の体験談 まとめ記事】~当事者が語る、認知症との歩み~

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