公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、家族介護者の体験談記事「支部だよりにみる介護体験 北から南から」をご紹介します。今回は、奥様が認知症になり、最初は何をしていいのかわからず戸惑う毎日でしたが、サロンやカフェなど積極的に奥様と参加し、他の介護者を交流をすることで気持ちが前向きになり、奥様の介護を通し世界が広がったと言われる旦那さまのお話を伺いました。
公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、家族介護者の体験談記事「支部だよりにみる介護体験 北から南から」をご紹介します。今回は、奥様が認知症になり、最初は何をしていいのかわからず戸惑う毎日でしたが、サロンやカフェなど積極的に奥様と参加し、他の介護者を交流をすることで気持ちが前向きになり、奥様の介護を通し世界が広がったと言われる旦那さまのお話を伺いました。
「家族の会」へ入会
私は要介護3の妻を介護しています。妻 68 歳、私 75 歳、子どもたちは遠方に居り、二人で生活しています。介護認定を受け、介護の世界が始まった時はよくわからない、どうしたらよいのだろうかと悩む毎日でした。
たまたま新聞の見出しで、認知症の人と家族の会を知り入会。介護中の方、介護 OB の方々から、体験事例、介護の取り組み方、介護保険制度についてのアドバイスをいただき、大変参考になり、頭が軽くなっていきました。
それでも、介護を進める中で、うまくいく時、うまくいかず次はどうしようと思い巡らす毎日でした。
さろーんへの参加は有益
サロンやカフェへの参加は本人はもちろん、介護者の私にとっても本当に有益な場です。現在、「さろ~んバスの会(県クローバ-プラザ)」、「さろ~んちくし野(筑紫野市内)」、「ツクタベ(福岡市内)」、「なんぱく(福岡市内)」のサロンに参加しています。これ以外に福岡市内のカフェにも参加しています。合わせると月に 10 回超の参加です。これ以外にデイサービに週2回行っています。
行ける範囲のサロンや集まりの場には、できるだけ参加するよう車で走り回っています。サロンでは、本人、介護者、支援者が皆で分担し、食事をつくり、楽しく会食や会話をして、ゆったりした時間を過ごしています。その中で介護者間の情報交換はもちろん、支援者の方々からアドバイスをもらい、翌日から「よし、がんばろう」と力が湧いてきます。更に、妻に声掛け、寄り添ってもらい、本人にとっても非常に有効な場と感じています。
これらの結果と思いますが、最近妻は皆さんから、「表情がよくなったね」「笑顔がいいね」「言葉が出たよ」とよく言われます。家でも同じような感じです。
妻とともに成長
これらのことから、認知症の人でも心に感じる気持ち、それなりの感情をしっかり持っていると実感しています。認知症の人は何もわからない、何を言っても通じないのではないのです。私は普通の人と接するよう、きちんと分かるように話し、お互いの心を通わせるような気持ちで接しなければと思います。家の中に閉じこもらないで、できるだけ外に出て、いろんな体験、刺激を受けることが大事だと思います。
私も妻と同行する中で、いろんな場でいろんな体験をすることにより、介護への取り組みの向上だけでなく、自分の人生の世界が広くなったように感じます。これからも妻の介護をしながら、妻と共に私も成長していきたいと思います。
※この記事は『ぽ~れぽ~れ』(発行元:公益社団法人 認知症の人と家族の会)2023年8月号より抜粋・一部修正したものです。 公益社団法人 認知症の人と家族の会 ホームページはこちら
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