公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、介護初心者の悩みに応える記事「”つどい“は知恵の宝庫」をご紹介します。
今回は若年性アルツハイマー型認知症のご主人が入院・手術をすることになりましたが、コロナ禍のため、面会や付き添いの許可がおりなかったことで、不安な奥様へ看護師など4名がアドバイスをします。
若年性認知症についての詳細は、以下の記事で紹介しています。
公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、介護初心者の悩みに応える記事「”つどい“は知恵の宝庫」をご紹介します。
今回は若年性アルツハイマー型認知症のご主人が入院・手術をすることになりましたが、コロナ禍のため、面会や付き添いの許可がおりなかったことで、不安な奥様へ看護師など4名がアドバイスをします。
若年性認知症についての詳細は、以下の記事で紹介しています。
夫(73歳)は若年性アルツハイマー型認知症と診断され10年です。主たる症状は物忘れで、声かけがあれば身の回りのことは自分でできます。今までも何度か入院することがあり、その都度付き添いをしてきましたが、今回の入院・手術ではコロ ナ禍のため面会や付き添いは許可できないと言われました。世界中が非日常の生活を強いられている今、当然のこととは理解しますが、個々の事情に寄り添い、特別な配慮が認められてもと思うのは間違いでしょうか?認知症本人が他の病気を発症し、ひとりだけで病院へ託さなければならない不安でいっぱいです。(相談者:妻 60歳代)
介護経験者からのアドバイス
再度相談してみましょう
夫が入院している時に面会できず、私自身がひとり取り残されているような不安を感じていました。病院に夫の様子を聞いても自分の目で状態を確かめられないので、充分なケアが受けられていないのではないか、と疑心暗鬼になっていました。病院に相談したところ、個室であれば洗濯物を部屋まで届けに行く時だけ、と条件付きで短時間だけ会うことが許され、夫も私も不安が少し和らぎました。ご主人の状況を説明し、特別な配慮が認められないかもう一度相談してみましょう。
医療ソーシャルワーカーからのアドバイス
入院期間を短くする方法を相談してみましょう
家族や日常生活から切り離されてしまう入院期間を可能な範囲内で短くし、自宅で療養できないかを検討してみましょう。主治医や病院の相談員に、術後の経過が良好で、医療面での処置等をかかりつけ医の往診や、訪問看護師で対応できるようになった時点で、退院することができないかを相談してみましょう。自宅で療養するほうが、ご主人もあなたも安心できるのではないでしょうか。
看護師からのアドバイス
面会以外の方法も検討しましょう
入院病棟は感染防止のため面会を制限せざるを得ない現状です。心配でしょうが病院にお任せしましょう。病棟の許可があれば、ご主人が少しでも安心できるよう、ご家族の写真やご家族からのメッセージを病室においてもらいましょう。また、ご主人の性格、嗜好、大切にしておられること、気がかりなこと等を看護師に伝えてください。簡単にまとめて、メモなどでお渡しいただけると、助かります。ビデオ通話やオンライン面会をしている医療機関も出てきているようなので、どのような対応を実施しているかも病院に問い合わせてみましょう。
世話人からのアドバイス
安全に面会できるようになるといいですね
コロナ禍、施設や病院では、対面での面会がほとんどできていない状況が続いています。あなたと同じく、なんとかならないものかと考えている介護者の声はたくさん聞きます。感染対策、健康管理などの基本的な基準をつくり、面会を可能とする制度が整備されるといいですね。医療を守るために精一杯頑張ってくれている病院へ感謝する気持ちとの板挟みで、折り 合いをつけるのは難しいです。つどいで同じ立場の方と話しをし、情報交換をしていきましょう。
※この記事は『ぽ~れぽ~れ』(発行元:公益社団法人 認知症の人と家族の会)2022年10月号より一部抜粋したものです。
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