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2021.11.30

【介護体験談 vol.6】ともに歩んで

公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、家族介護者の体験談記事「支部だよりにみる介護体験 北から南から」をご紹介します。


今回登場するAさん(60歳)はお義母様を様々な介護サービスを受けながら11年間在宅で介護された後、グループホームへの入所を決められました。ご自身の経験をもとに、施設入居についての考えや、入居後のご本人の様子などをお話いただきました。


早め早めの対応が肝心

義母(95歳)は、認知症を発症して11年目にグループホームに入所しました。デイケア、ショートステイ、グループホームとその時々の状況に応じて利用してきました。利用前には全て下見に行って、家族が気に入った施設にお世話になっています。このことで家族は大きな安心感を得ています。それができたのは早め早めの対応を心がけて、施設を選ぶ時間的な余裕があったからです。そして、自宅で介護してきたからこそ、職員の方が笑顔でお世話をして下さっていることがとても有り難く思え、感謝の気持ちを持つことにより良好な関係が築けていると思っています。


よりよいケアを受ける為のステップアップ

在宅介護から施設入所に移行する時に、「施設に入れる」という表現を使うことが多く見受けられます。「施設に入れる」と言うと家庭では面倒が見きれなくなり、仕方なく他所にお願いするような後ろめたさが付いてくるように感じます。本来はそうではなくて、よりよいケアを受ける為のステップアップではないでしょうか。また、施設に入所しても形を変えて介護は続きます。私はコロナ禍になるまでは、毎週一回程度、単身赴任の夫は月一回程度面会に行っていました。頻繁に行くと職員の方とも顔なじみになり、生活の様子を細かく話をしてくれます。入所当時は面会に行くと個室で過ごすことが多かったのですが、会話が成立しなくなってからはデイルームで他の入所者さんと楽しそうに話をして、笑い声を聞いたりしていると、とても機嫌が良く、そういう関わり方も有りかなと思いました。最近は2か月に一度ほどガラス越しの面会をしています。手を握って暖かみを感じながら寄り添える日が再び来ることを心待ちにしています。


穏やかな日々を願って

グループホームに入所した際に、施設の退所基準の説明を受けました。体が元気な認知症の方に特化した施設ですので身体的介護度が上がれば退所しなくてはなりません。その時に転所先がタイミング良くみつかるかどうか不安はありますが、義母の状態に一番適した環境で過ごしてほしいとの願いを優先させたいと思います。今の施設は本人も家族も大変気に入っていて一日でも長く居させて欲しいと願いつつ、「そろそろと思われたら早めに転所の相談をさせて下さい」とお願いしています。現在は車いすの生活となり、グループホームの特長である「日常生活がリハビリ」「できるお手伝いをする」ことは望めませんが、温かい雰囲気の中で老いの哀しみも忘れ去り、穏やかな日々が続くことを願っています。





※この記事は『ぽ~れぽ~れ』(発行元:公益社団法人 認知症の人と家族の会)2021年11月号より抜粋・一部修正したものです。

公益社団法人 認知症の人と家族の会ホームページはこちら


【介護体験談 まとめ記事】~家族介護者が語る、介護の不安・苦労・喜び~

介護をしていると、さまざまな場面で不安や疑問を感じ、悩んでしまうことがあります。 周囲に気軽に相談できず、誰に助けを求めていいかわからなくなることもあるでしょう。 そんなとき、同じ境遇の人たちの介護体験を知ることで、負担やストレスの軽減にもなります。 家族の介護を中心とした体験談の記事を紹介します。

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