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2021.04.09

一人暮らし高齢者への支援とは?~一人暮らしでも安心して暮らせる社会に~

65歳以上の一人暮らしの高齢者は男女共に増加しています(※1)。一人暮らしの高齢者が生活する上では、どのような問題が生じ、またどのような支援が行われているのでしょうか。今回は、一人暮らし高齢者の問題と支援についてご説明します。

【独居高齢者(独居老人)とは】一人暮らし高齢者が安全に暮らすための対応

近年、少子高齢化や社会状況の変化により、一人暮らしの高齢者が増加しています。本記事では、一人暮らしの高齢者=独居高齢者(独居老人)に注目し、増加の背景や問題点、安全、安心な暮らしを実現するためのポイントを紹介します。


身元保証人がいないと、これまでは入院を断られたケースも

令和元年高齢社会白書1)によると、平成27(2015)年の65歳以上の一人暮らしの人は、男性約192万人、女性約400万人で、65歳以上人口に占める割合は、男性13.3%、女性21.1%となっています。これは、昭和55年の65歳人口に占める割合と比べると、男性は5倍、女性は2倍に増加しています。


今まで入院や手術などを受けた経験のある方は、同意書に本人だけでなく、家族などがサインをする欄があるのを見たことがあるかと思います。これは、「身元保証人」という存在です。


しかし、一人暮らしの場合、身元保証人がいないと、入院や介護施設の入所を断られる場合がありました。身元保証人がいないと、万が一急変が起きた時や支払い時に施設の負担になる恐れがあるからです。そのため、2019年5月に厚生労働省では、「身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン」(※2)を作成しました。


ガイドラインによると、「身元保証・身元引受等」の機能・役割は以下の6項目です。


①緊急の連絡先に関すること

②入院計画書に関すること

③入院中に必要な物品の準備に関すること

④入院費等に関すること

⑤退院支援に関すること

⑥(死亡時の)遺体・遺品の受け取り・葬儀等に関すること


また、認知症や知的障害、精神障害などにより判断能力が不十分な人は、成年後見制度を利用し、財産管理や医療・介護・福祉サービス等の契約の締結を行うことができます。


現時点で、成年後見制度を利用していない一人暮らしの高齢者が入院や入所、家を借りるなど身元保証人が必要な場面では、地域包括支援センターが連絡先を引き受けている場合があります。


本来、医師法では「正当な理由なく患者の受け入れを拒否してはならない」と定められており、厚生労働省では「身元保証人等がいないことのみを理由に医療機関において入院を拒否することについて」(※3)を通知しました。




どのような支援があるの?

身元保証人がいない人に対して、行政による各地域での取り組みが行われています。


例えば、相談窓口を開設する、定期的な声かけ、高齢者安心情報キットの配布、身元の分からない遺体や引き取り手のいない遺体の火葬などを行っています。


また、身元保証会社によるサービスもあります。こちらは入院や入所・賃貸住宅への入居時の身元保証人を引き受ける、日々の生活の支援、緊急時に対応、死亡時の争議や死後の対応などのサービスを行っています。


しかし、民間サービスの場合、高額な預託金や利用料、解約に関するトラブルなどが発生した場合もあります。身元保証人になってもらえる安心感はありますが、、経済面や本当にそのサービスが必要か否かなどを、地域包括支援センターに相談してみてはいかがでしょうか。


一人暮らしでも安心して生活するために、自分の人生をもう一度考え直してみるのが大切ではないでしょうか。今のうちから準備しておくことが安心につながると思われます。


参考文献:(※1)内閣府.令和元年版高齢社会白書(2020年3月30日アクセス)

(※2)厚生労働省.身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン(2020年3月30日アクセス)

(※3)厚生労働省.身元保証人等がいないことのみを理由に医療機関において入院を拒否することについて(2020年3月30日アクセス)


認知症ねっと 2020年3月30日掲載「一人暮らし高齢者への支援とは?~一人暮らしでも安心して暮らせる社会に~」より

SOMPO笑顔倶楽部では、記事内容を一部修正しています。


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