{{ header }}
{{ body }}
スキップ
石蔵サロン研修での看護学生と福本さん
2024.12.20

【認知症当事者 本人の声 vol.22】励ましあえば感謝が湧いてくる

今回ご登場いただく福本知恵子さんは、2015年ご主人が亡くなった同年に軽度認知障害(MCI)の診断を受けました。ケアハウスの入所者と励ましあいながら、前向きに生活している現在の生活を語っていただきました。


公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、本人の体験談記事「私らしく仲間とともに」をご紹介します。


目次
・軽度認知障害(MCI)の診断~あるがままを受け入れ
・ケアハウスでの生活
・食堂の席替えをしてもらう
・前向きに励ましあって、みなさん、宜しくね

執筆者画像
福本知恵子さん
福本さんは2015年に軽度認知障害(MCI)と診断されました。現在はケアハウスで生活しながら、毎月の石蔵カフェや本人サロン(はっちゃけ本人サロン)で、おもてなしを担当しています。

軽度認知障害(MCI)の診断~あるがままを受け入れ

私がMCIと診断されたのは、平成27 年(2015)、主人が昇天した年でした。自分でも認知症の主人に似てきて、いろいろと失敗することが多くなっていたので、「あら~やっぱり」と思いました。


幸い主人と共に「認知症カフェ石蔵」に通っていましたので、それほどショックは受けませんでした。子育ても終わっていましたので、あるがままを受け入れ認知症の方々と仲良く楽しい日々を送れたら、それでいいと思っています。


ケアハウスでの生活

今は体力的にも弱っているので、ケアハウスに入所しています。ここは自由に外出ができ、朝6時に玄関が開きますので、今は栗拾いに夢中になっています。山栗は甘くておいしいですよ。ただ小さいので、後あと処理が大変。


自然が豊かなので、彼岸花も咲いて、私の好きな野菊を摘んで、部屋に飾ります。今まで食堂に飾ってみなさんに喜んでいただきましたが、後から入所した方が、「洗面所が汚れる」とか「萎れている」とか、私の会話が大嫌いとか言われるのでやめました。


食堂の席替えをしてもらう

私は何でも食べますので、食堂でテーブルが同じになる方は「ヤセの大食い」とか言って笑います。今までそんなこと言われたことないので、83 歳になって、72 歳の若い方に言われて、ちょっとショックでした。


6ヶ月くらい我慢して、やっと席替えしてくださり、おいしく食事ができるようになりました。40 人も入所しているので、人間関係には気をつけ、仲良く生活したいと思っています。


その方は手先が器用でいろいろな飾り物をつくって、人々を楽しませています。良いところを見つめて、互いに成長したいものです。


前向きに励ましあって、みなさん、宜しくね

みなさんに伝えたいことは、素直に受け入れ、前向きに人々とお交わりして、励ましあえば、一日一日がとても楽しく今日も生かされてよかったと、感謝が湧いてきますよ。


神様は弱い者、貧しい者、罪深い者の味方と教えられ生きています。みなさん、宜しくね。完全な人間なんていませんから。失敗を忘れながら生きていきましょう。


※この記事は『ぽ~れぽ~れ』(発行元:公益社団法人 認知症の人と家族の会)2024年12月より抜粋・一部修正したものです。公益社団法人 認知症の人と家族の会ホームページはこちら

【認知症当事者の体験談 まとめ記事】~当事者が語る、認知症との歩み~

認知症は、「100人いれば100通りの症状がある」と言われています。一人ひとり、症状が異なるため、発症のきっかけや症状の変化、日々のケア方法なども異なります。本記事では、認知症当事者の方々のさまざまな体験談を紹介します。日々の予防やケア、認知症の当事者の介護の参考にしてみてください。

楽しく、あたまの元気度チェック(認知機能チェック)をしましょう

あたまの元気度チェックへ

メール会員のおもな特典

メール会員には、「あたまの元気度チェックの結果記録」に加え、以下のような特典があります。

身長や体重・運動習慣等を入力するだけで、将来の認知機能低下リスクをスコア化できます。

認知症や介護に関する最新のニュースやお役立ち情報を月2回程度お知らせします。