{{ header }}
{{ body }}
スキップ
ただおさんと奥さんがマラソン大会に出場された写真
2024.01.26

【認知症当事者 本人の声 vol.12】鬱とMCI診断後の絶望から 、ちばオレンジ大使を拝命されるまで

MCIの診断を受けた後、なるべく今の状態が維持できるように気を付けようと前向きに考える方と、数年後には確実に認知症になって寝たきりになるんだと落ち込む方もいらっしゃるでしょう。


今回、ご登場いただく ただおさんは、62歳の時に鬱とMCIの診断を受けました。MCIの診断を受け10年後には寝たきりになるのかと絶望しましたが、2022年には ちばオレンジ大使に拝命されました。そんなただおさんの、発症当時のことや現在の活動についてのお話をお届けします。


(公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、本人の体験談記事「私らしく仲間とともに」からご紹介。)

目次
・鬱の症状の中、退職を決める
・東京マラソン、サイクリングなど妻と一緒に身体を動かす
・若年性認知症サロン『あしたば』で、アートにも挑戦
・ちばオレンジ大使を拝命、各地で講演活動

執筆者画像
ただおさん
ちば認知症オレンジ大使 “ ただおさん ” は、 2014 年に、鬱と MCI(アルツハイマー)の診断を受けました。元々身体を動かすことが好きだったので、退職後は奥様とスポーツジムに通い数々のマラソン大会に参加したり、オレンジ大使として各地で講演活動をしている。

鬱の症状の中、退職を決める

2013 年 11 月のこと、自宅でパニックをおこしました。妻から勧められ、受診予約をしました。同時に退職も決めました。会社は慰留してくれましたが、鬱の症状なのか、とにかく会社に行くのが苦痛でした。

翌 2014 年 1 月、鬱(後に躁も発症)と MCI(アルツハイマー)との診断を受けました。その頃見た情報で『3 年後にはアルツハイマー、10 年後には寝たきり』に絶望しましたが、とにかく家族の迷惑にはならないようにしようと思いました。



東京マラソン、サイクリングなど妻と一緒に身体を動かす

元々身体を動かすことが好きだったので、退職後は妻と近所のスポーツジムに通い、そこでジョギング同好会に誘われ、数十年ぶりに仲間と一緒に走る楽しさを思い出しました。

東京マラソンも 2 度完走、その後の入院や薬の影響などで歩くのが大変な時期もありましたが、妻と一緒にジョギングやウォーキング、ママチャリサイクリング、ハイキングを楽しんでいます。

今は、年に 7 〜 8 回、10 キロ〜ハーフマラソン大会に出場し、妻の伴走でゆっくり走っています。



若年性認知症サロン『あしたば』で、アートにも挑戦

2015 年 1 月から、江戸川区の若年性認知症サロン『あしたば』に通苑し、そこでスタッフや同じような病気の仲間に出会い、世界が拡がりました。

『あしたば』では、月 1 回、臨床美術『あしたばアート』の時間がありますが、芸術には全く興味がなかったので、はじめは嫌々参加していました。今ではものづくりの楽しさや、作品完成後のみんなで行う褒め殺しのような品評会にはまってます。


ちばオレンジ大使を拝命、各地で講演活動

2022年からは、“ちばオレンジ大使”を拝命し、時々シンポジウムやセミナーでお話しすることがあります。 そのような場では、いつも「身体を動かすこと、人とコミュニケーションをとること、困っている人や不安そうな人がいたら、自ら話しかけること、いつも笑って、前向きに過ごしたいと思っていま す」と、話しています。



※この記事は『ぽ~れぽ~れ』(発行元:公益社団法人 認知症の人と家族の会)2024年1月より抜粋・一部修正したものです。 公益社団法人 認知症の人と家族の会ホームページはこちら

【認知症当事者の体験談 まとめ記事】~当事者が語る、認知症との歩み~

本記事では、認知症当事者の方々のさまざまな体験談を紹介します。日々の予防やケア、認知症の当事者の介護の参考にしてみてください。

楽しく、あたまの元気度チェック(認知機能チェック)をしましょう

あたまの元気度チェックへ

メール会員のおもな特典

メール会員には、「あたまの元気度チェックの結果記録」に加え、以下のような特典があります。

身長や体重・運動習慣等を入力するだけで、将来の認知機能低下リスクをスコア化できます。

認知症や介護に関する最新のニュースやお役立ち情報を月2回程度お知らせします。

関連記事

  • 認知症知識・最新情報
  • 【認知症当事者 本人の声 vol.12】鬱とMCI診断後の絶望から 、ちばオレンジ大使を拝命されるまで