新型コロナウイルス感染症は第3波が到来し、今後も長期的な感染予防に配慮した新しい生活様式を続けることが必要になってきています。しかし認知症の方は、認知機能の低下により新しい生活様式を実践できない場合があり、そのために家族の介護負担が増していると言われています。
新型コロナウイルス感染症は第3波が到来し、今後も長期的な感染予防に配慮した新しい生活様式を続けることが必要になってきています。しかし認知症の方は、認知機能の低下により新しい生活様式を実践できない場合があり、そのために家族の介護負担が増していると言われています。
また、日々メディアを通して新型コロナウイルス感染症に関するたくさんの情報に接するうちに不安が増大し、大きなストレスを抱えている方も多いようです。感染に対する恐怖から必要以上に介護保険サービスの利用を控えたり、外出自粛を行っている方もいます。その結果、認知症症状のさらなる悪化や身体機能低下、さらには家族の負担の増大や抑うつの発症などのリスクも高まっていると考えられます。
実際に、広島大学が2020年2月~6月頃に行った調査(※)では、医療・介護施設の約4割、介護支援専門員の約4割が認知症の人に影響が出たとしており、とくに行動・心理症状の出現・悪化、認知機能の低下、身体活動量の低下などの影響がみられたと回答していました。
(詳しい調査結果は、「笑顔俱楽部」のニュースコーナーでもご紹介しています。
https://www.sompo-egaoclub.com/articles/news/644)
※一般社団法人 日本老年医学会、広島大学公衆衛生学講座と共同で高齢者医療・介護施設および介護支援専門員を対象としたオンラインによる質問票調査。入所系医療・介護施設945施設および介護支援専門員751名がオンライン調査票に回答。
この調査結果を踏まえ、広島大学では認知症の本人とその家族を対象としたパンフレットを作成しました。認知症の症状に合わせた感染予防や認知・身体機能悪化予防の取り組み、感染拡大時に備えるための基本的な情報、実際の行動プランなどを紹介しています。大きくまとめると、こちらの3つの情報を掲載しています。
①心構えとして知っておきたいこと
(新型コロナウイルス、とくに認知症の症状を踏まえた感染予防などに関して必要な知識)
②感染拡大の前に心がけたいこと
(介護保険サービスが縮小された場合や、本人・家族が感染した場合への備え)
③認知・身体機能をできるだけ悪化させないために、毎日続けたいこと
(社会とのつながりを保つ、運動など)
ほかにも感染拡大に備えて、かかりつけ医や介護支援専門員などに相談するとき、気を付けたいポイントなども掲載しています。パンフレットは無料でダウンロードできるので、ぜひ参考にしてみてください。
パンフレットのダウンロード、詳細などは以下の外部リンクをご覧ください。
http://inclusivesociety.jp/project.html
楽しく、あたまの元気度チェック(認知機能チェック)をしましょう
あたまの元気度チェックへ身長や体重・運動習慣等を入力するだけで、将来の認知機能低下リスクをスコア化できます。
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