{{ header }}
{{ body }}
スキップ
画像
認知症の基礎知識

認知症について知ろう

「自分や家族が認知症になったら…」そんな不安を感じたことがある方も多いのではないでしょうか。急速に進む高齢化が社会問題となっている中、認知症当事者の数も増えています。平成29年版高齢社会白書によると、2012年に462万人であった認知症高齢者数は、2025年には約700万人となると推定されており、高齢者の約5人に1人が認知症になる計算です。(※1)
認知症になる可能性は誰にでもあります。まずは正しい知識を持つことから始めましょう。

具体的にどんなもの?


認知症とは、様々な原因で脳の細胞が死んでしまったり働きが悪くなることで、記憶や判断などに障害が起こり、生活に支障が出ている状態のことをいいます。

脳は人間の活動をコントロールしている司令塔なので、うまく働かなくなると精神活動も身体活動も滞ってしまいます。

認知症は医学的には病名ではなく、症状が集まった「症候群」です。例えば、喉の痛みや鼻水、発熱などの症状が組み合わさった状態を風邪と言いますが、医学的には病名ではなく風邪症候群です。認知症もこれと同じで、原因がはっきり特定できない様々な症状が組み合わさった状態です。

かつては痴呆症と呼ばれていた認知症ですが、差別的なニュアンスが相応しくないと判断され、2004年に「認知症」という呼称に統一されました。(※2)

認知症に気づくきっかけのひとつ「物忘れ」


記憶障害は認知症の代表的な症状なので、物忘れが気になったら注意が必要な場合があります。しかし、物忘れには自然な老化現象によるものと、認知症が原因となるものがあり、一概に認知症の症状とは言えません。

老化現象の物忘れは、ヒントがあれば思い出すことができ、進行性ではありません。自覚症状もあり、日常生活に支障はないでしょう。

認知症によるものはヒントがあっても思い出すことができず、進行性で日常生活に支障をきたします。本人に自覚症状がないことも多くあります。

認知症の症状


認知症の症状は、認知機能の低下によって起こる中核症状と、そこに本人の性格や環境の変化などが加わって起こるBPSD(行動・心理症状/周辺症状)があります。


中核症状


脳の神経細胞が破壊されることによって起こる症状です。直前に起きたことも忘れてしまう記憶障害や、判断力の低下、時間や場所、名前などがわからなくなる見当識障害などが中核症状にあたります。

BPSD(行動・心理症状/周辺症状)


脳の障害により生じる精神症状や行動の異常をいいます。妄想を抱いたり、不安感や無気力を感じたりといった感情障害などの精神症状と、徘徊、興奮、攻撃、暴力などの行動の異常が見られます。脳の障害を背景に、性格や環境、人間関係などが絡み合って起きるもののため、症状は人それぞれ異なり、また接する人や日時によっても大きく変わってきます。

認知症にはどんな種類がある?


認知症にはいくつかの種類がありますが、全体の6割を占めるのがアルツハイマー型認知症です。そのため、一般的に認知症というとアルツハイマー型認知症を思い浮かべる方も多いでしょう。

その次に多いとされているのが脳血管性認知症とレビー小体型認知症で、それぞれ2割程度の患者がいると推定されています。その他にも前頭側頭型認知症、若年性認知症、アルコール性認知症、正常圧水頭症(NPH)など種類があります。多くの割合を占める3つの認知症について特徴を見て見ましょう。


(出典:厚生労働省科学研究費補助金認知症対策総合研究事業「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」平成23年度~平成24年度総合研究報告書)



アルツハイマー型認知症


脳内に老人斑や神経原繊維変化と呼ばれる物質が出現し、脳の神経細胞が壊れることで起こる認知症です。画像で見ると海馬を中心に脳が萎縮していることがわかります。
物忘れなどの記憶障害から始まり、徐々に進行していく過程で、物盗られ妄想や徘徊といった特徴的な症状が見られます。

脳血管性認知症


脳梗塞、脳出血など脳の血管の病気が原因で起こる認知症です。病気によって血流が滞ったり、出血することによって、脳に栄養や酸素が届かなくなった結果、その部分の細胞が壊死してしまいます。細胞が壊れた部位の機能が低下し、認知症の症状が出ます。
その時の血流などによって、同じことができたりできなかったりすることもあり、1日の中で症状が変化します。その他、感情のコントロールが苦手になるのも特徴です。

レビー小体型認知症


脳の中にレビー小体と呼ばれる物質ができ、神経細胞を傷つけることによって起こる認知症です。アルツハイマー型の症状が物忘れなどの記憶障害からはじまるのに対し、レビー小体型では初期に幻視が見られることが多くあります。

※1 内閣府 平成29年版高齢社会白書
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/s1_2_3.html
※2 厚生労働省 「痴呆」に替わる用語に関する検討会報告書
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/12/s1224-17.html