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2023.12.07

若年性認知症とは?

「認知症は高齢者がなるもの」というイメージがあるかもしれません。しかし、働き盛りの年代でも認知症になることがあります。それが「若年性認知症」です。

若年性と高齢者の認知症に病理的な違いはありませんが、その年代の違いから、高齢者とは異なる問題も出てきます。若年性認知症について見てみましょう。


目次
・若年性認知症とは? 高齢者の認知症と違う?
・若年性認知症の患者数や男女比は?
・若年性認知症の原因疾患は?
・早期発見・早期治療の重要性


若年性認知症とは? 高齢者の認知症と違う?

認知症は高齢者だけが患うものではなく、若い世代でも発症します。65歳未満の人が発症する認知症が「若年性認知症」とされています。発症年齢で区分けされた総称ですので、認知症の種類はアルツハイマー型認知症など高齢者と同じです。


現役世代で発症するため、仕事のミスなどで本人が異変に気づくこともありますが、年齢が若いため認知症とは思わず、「疲れていた」「ストレスが溜まっていた」などと思い込む場合も多いようです。仕事や家事がうまくいかずに不安になったり、イライラするなどの精神症状に繋がり、病院で診察を受けてもうつ病や更年期障害などの診断が下る場合もあり、診断までに時間がかかってしまうケースも見られます。


働き盛りに発症すると、高齢者の認知症とは違った様々な問題が出てきます。例えば一家の大黒柱が仕事を続けられなくなると、経済的な影響も大きくなります。その他、親の介護と重なってしまうなどの問題も考えられます。若い年代での認知症発症は、本人だけでなく家族の生活に大きな影響を与えるものと言えるでしょう。


若年性認知症の患者数や男女比は?

社会人の男性女性のイメージイラスト

厚生労働省が発表した若年性認知症の調査によると、患者数は調査時点で4万人弱、18〜64歳の人口10万人あたりの若年性認知症数は、47.6人で、男性が女性よりも多い結果となっています。 また、推定発症年齢の平均は約51歳で、会社員であれば責任ある仕事を任されている年代だと考えられます。


若年性認知症の原因疾患は?

若年性認知症は、脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症の2つが多く見られ、両方で6割を占めています。アルツハイマー型認知症が多い高齢者と比べ、若年性認知症は脳血管性認知症の割合が大きくなっています。


脳血管認知症は、脳梗塞、脳出血・くも膜下出血など、脳の血管の病気が原因で起こる認知症です。血液循環がうまくいかず、認知機能の低下を招きます。脳の血管の病気は動脈硬化によって引き起こされることが多いため、普段の生活習慣を見直すことが大切です。発症してしまった場合も早期からリハビリテーションを行うと共に、生活習慣の改善を行い、血管が詰まらないよう予防しましょう。


アルツハイマー型認知症は、脳に余分なたんぱく質が溜まることにより神経細胞が破壊され、脳が萎縮することが原因といわれています。また、完全には解明されていませんが、若年性アルツハイマーは遺伝による「家族性アルツハイマー病」が原因の場合も稀にあるようです。初期には抑うつ、意欲の低下、感情の乏しさなどの症状が現れます。それが高じて突然仕事を休むような場合には注意が必要です。


その他、事故などによる脳の損傷が原因の頭部外傷後遺症、前頭側頭葉変性症(ピック病)、アルコールの大量摂取で脳が萎縮するアルコール性認知症、レビー小体型認知症などが見られます。


早期発見・早期治療の重要性

医師の説明を受ける女性のイラスト

発症の平均年齢が51歳ということは、冒頭にあるように働き盛りの年代である可能性も高く、様々な問題が懸念されます。経済負担は生活費だけでなく、子供の養育費や介護費用なども含まれますし、介護にまつわる家族との関係性の変化も考慮に入れなければなりません。


早期に発見し治療を行えば、生活を改善して症状の進行を遅らせることも可能です。そして、自分の病気を知り、今後の生活に備えた生活や仕事の準備をするためにも、異変を感じたら早めの受診をお勧めします。


こんな場合は要注意

自覚するのは難しい場合もありますが、「失敗が増えた」「最近忘れっぽい」「同じものを買ってくる」「仕事や家事の段取りが悪くなった」「やる気が出ない」など気になったら、勇気を出して受診してみましょう。家族や同僚、友達など周囲の人々が異変に気づいた場合も、早めの受診につなげることが大切です。


専門機関に行きましょう

地域のかかりつけ医が紹介してくれる場合もありますが、前述のように、年が若いために認知症の診断にたどり着くまでに時間がかかることがあります。認知症の疑いがある場合は神経内科や物忘れ外来など、認知症の診断が可能な施設を選びましょう。本人の精神的負担も考慮し、必ず家族が付き添うことも重要なポイントです。


出典:厚生労働省『若年性認知症の実態等に関する調査結果の概要及び厚生労働省の若年性認知症対策について』

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/h0319-2.html

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