高齢化社会になり、誰しもが認知症と無関係でいられなくなった現在、認知症に不安や恐怖の感情が付きまとっています。私たちは、どうすれば認知症と共に生きることができるのでしょうか。
このほど行われたオンラインセミナー「第7回『共に生きる』認知症を考えるオンラインセミナー~Talk with 話そう。認知症のこと」では、基調講演として、脳科学者で認知症の母を介護した経験のある恩蔵絢子さんが登壇。自身の経験から、認知症との共生について語っていただきました。
恩蔵絢子
脳科学者。専門は自意識と感情。一緒に暮らしてきた母親が認知症になったことをきっかけに、診断から2年半、生活の中でみられる症状を記録し脳科学者として分析した『脳科学者の母が、認知症になる』(河出書房新社)を2018年に出版。現在、東京大学大学院総合文化研究科特任研究員。近著に『なぜ、認知症の人は家に帰りたがるのか』(中央法規)がある。
目次
・「認知症で“その人らしさ”は失われてしまうのか」母の介護を機に疑問に
・母に起きる変化、でも“母らしさ”は変わらない
・「料理の時間を楽しめるように」ソファに座るだけだった母に起きた変化
・認知症にもなっても変わらなかった「子どもを思う気持ち」
・ムダと思われることにこそ、その人を知るチャンスがある