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2021.05.10

【東北大学】口腔機能低下や歯を喪失した高齢者は、認知機能低下リスクが高いことが判明

日本をはじめとした超高齢社会では、認知症対策は大きな課題であり、発症の前段階で予防することがとても重要です。軽度認知障害(MCI)は認知症の前段階で、通常の老化と認知症やアルツハイマー病の間の状態と言われています。このMCIの発症を予防することは、将来の認知症発症を減らす可能性があると考えられます。


近年では多くの研究から、口腔の健康状態の低下と、認知機能低下や認知症発症との関連が報告されています。しかしどちらも長期の経過をたどる必要があり、因果関係を明らかにする手法として代表的なランダム化比較試験は困難でした。そこで東北大学大学院歯学研究科では、観察研究において未測定の時間不変の共変量(性格など)によるバイアスを取り除く方法である固定効果分析を使用し、口腔の健康状態の悪化が主観的な認知機能低下の発生確率を増加させるのかについて検討しました。


研究では、日本老年学的評価研究(JAGES)のデータを使用。2010年時点で主観的な認知機能低下がないと回答した、13,594名の65歳以上の地域在住高齢者の方を対象としました。

そして質問票を用いた6年間の追跡調査の結果、調査に参加した男性の26.6%、女性の24.9%で主観的な認知機能低下が見られました。その中でも、以下のように口腔の健康状態が低下した対象者は、主観的な認知機能低下の発生確率が高いことが分かりました。 


●嚥下機能が低下した人は、そうでない人より、男性では8.8%ポイント、女性では7.7%ポイント高い

●咀嚼機能が低下した人は、そうでない人より、男性では3.9%ポイント、女性では3.0%ポイント高い

●口腔乾燥感が現れた人は、そうでない人より、男性では2.6%ポイント、女性では6.4%ポイント高い

●歯を喪失した人は、そうでない人より、男性では4.3%ポイント、女性では5.8%ポイント高い



この研究結果から、口腔の健康状態を維持することで主観的な認知機能低下が防げる可能性が示唆されました。将来の認知症発症のリスクも減少させる可能性があります。


■詳細は以下の外部リンクをご覧ください。 

https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/04/press20210416-02-oral.html


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