子どもから大人まで、多くの人が触れたことがある「おりがみ」。手軽に、場所を選ばずにできるものですが、実は「脳の筋トレ」になるのをご存知でしょうか。
今回は、おりがみの“思い出す効果“に注目した書籍「脳の筋トレ!思い出しおりがみ」をご紹介します。ご自宅で介護されている方や、頭の体操がしたい方はぜひご覧ください。
子どもから大人まで、多くの人が触れたことがある「おりがみ」。手軽に、場所を選ばずにできるものですが、実は「脳の筋トレ」になるのをご存知でしょうか。
今回は、おりがみの“思い出す効果“に注目した書籍「脳の筋トレ!思い出しおりがみ」をご紹介します。ご自宅で介護されている方や、頭の体操がしたい方はぜひご覧ください。
「子どものころの遊びを思い出す」「過去を振り返って語り合う」といった“思い出すこと”は、脳を活性化して認知機能の改善に効果があるといわれています。具体的には記憶の中枢となる「海馬」を刺激して、認知機能低下予防にも重要な記憶の維持や改善につながるのです。
そして、思い出すことに関連して注目されているのが「おりがみ」です。おりがみは、「昔やっていた折り方を思い出す」「指先から脳を刺激する」「まわりの人とのコミュニケーションを図る」など、さまざまな効果があるといわれています。
以下より、おりがみによる脳の活性化状況を確認するために、「fNIRS脳血流量測定装置(※)」を使用し、60代女性の前頭葉の活動状態を調査したデータを紹介します。単調作業、塗り絵作業、おりがみ作業の3つの条件で比較し、画像が赤くなるほど血流が上昇して、脳の働きがより活発化していることをあらわします。
※fNIRS脳血流量測定装置:「近赤外光」と呼ばれる特殊な光を頭部へ照射して、大脳皮質付近の血流活動を推定する装置。
下記は単調作業のときの様子です。前頭葉は黄色〜緑で血流量は上昇していません。
全体的に黄色〜赤みが出てきており、前頭葉の血流量が上昇しているのがわかります。
おりがみをしているときは赤〜濃赤が大半を占めています。前頭葉の血流量が上昇して、非常に活性化しているのがわかります。
このたび、おりがみの効果に注目した「脳の筋トレ! 思い出しおりがみ」が株式会社「主婦の友社」から発売されました。本書は、精神科医で杏林大学名誉教授の古賀良彦氏を監修者とした、「脳の筋トレ」をテーマにした書籍です。「ただの折り図が記載された本」ではなく「思い出すこと」「考えること」に注目して、なつかしいおりがみ作品を作成できるよう工夫されています。
たとえば、第1章はヒントをもとに昔ながらの作品を折ることに挑戦する「思い出しトライアル」です。なつかしい作品のヒントを見ながら制作に挑戦して「思い出すこと」で脳の筋トレ効果を高めます。
難しい場合は、折り図にしたがって制作できます。「初回は折り図を見ながら折って、次はみないで折る」「2回目以降は、時間をおいて思い出しながら折る」など条件を変えて実施することで、より効果が得やすくなるでしょう。
また、難易度ごとにさまざまな作品が掲載されているため、飽きることなく取り組めます。
制作次第では、かざり物や実用的な作品もできるでしょう。本書では下記のような、すてきな作品も多く紹介されています。
おりがみによる、「指先をこまかに使う」「折りながら思い出す」「挑戦する」などの一連の動作は、脳の筋トレにも効果があります。世代に関係ない遊びのため「孫とおじいちゃん/おばあちゃんが一緒に作業する」「親が子に折り方を教える」など、コミュニケーションツールとして用いることもできます。
介護をしている方はもちろん、空いた時間に頭の体操をしたい方は、ぜひ本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
タイトル:脳の筋トレ!思い出しおりがみ
監修:古賀良彦
定価:1540円(税込)
発売日:2024年2月1日(木)
ページ数:112ページ
出版社:主婦の友社
【Amazon】https://www.amazon.co.jp/dp/4074562952
【楽天ブックス】https://books.rakuten.co.jp/rb/17739218/
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