認知症とは、さまざまな要因により脳内の細胞の働きが悪くなり、認知機能が低下することで、日常生活を営む上で支障が生じる状態をさします。現在、世界中でその治療法と、発症そのものを抑制しようとする予防法の開発が進められています。特に食事や身体活動など、誰もが営む基本的な生活習慣を改善することで認知症の発症を予防する策はないか、様々な観点から研究が行われています。
本コラムでは、食事と認知機能の関連に注目し、認知症の発症予防に効果的と考えられている栄養は何か、また、日本人の場合、どのような食生活を送るとその発症を予防することができるかについて、国内外の代表的な研究成果を踏まえながら、大塚先生(国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター NILS-LSA活用研究室)にご紹介いただきます。