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2018.12.01

「共に生きる~認知症を考えるセミナー」開催報告

9月21日は世界アルツハイマーデーです。認知症への理解を進め、ご本人やご家族への施策を充実させることを目的に、国際アルツハイマー病協会(ADI)とWHO(世界保健機関)が共同で1994年に制定しました。2015年からは、9月を「世界アルツハイマー月間」として、世界各国で啓発活動が行われています。


日本では、国際アルツハイマー病協会の日本組織である公益社団法人「認知症の人と家族の会」が中心となり、ポスターやリーフレットの配布、シンボリックな建物を認知症支援のテーマカラーであるオレンジ色にライトアップする取組み等、全国でさまざまな活動を展開しています。


SOMPOホールディングスも、世界アルツハイマー月間の啓発・支援活動として、損保ジャパン日本興亜本社ビルのオレンジライトアップの実施やセミナーの開催の他、認知症の方と共に全国をタスキでつなぐイベント「RUN伴(ランとも)」への参加等を行いました。本日はその中から、9月24日に開催したセミナーの様子をお伝えします。


認知症への理解を深めるためのセミナー

2018年9月24日、東京新宿の損保ジャパン日本興亜本社ビルで、SOMPOホールディングス主催、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命共催による「共に生きる~認知症を考えるセミナー」が行われ、約200名の方が来場されました。


認知症とMCIを正しく知る~遠藤英俊先生の講演

最初の講演は、国立研究開発法人国立長寿医療研究センター、長寿医療研修センター長・老年内科部長の遠藤英俊先生による「認知症とその予備軍(MCI)を正しく知る」でした。


認知症の物忘れと老化の物忘れとの違い等の基礎知識、さらに、日本の認知症当事者数が増加している一方でイギリス・オランダ・アメリカでは減少しているという現状、その原因は高学歴化にあるという仮説等、国内外の最新トピックスもご紹介いただいた後で、今回のメインであるMCIのお話に入りました。以下が講演のポイントです。


・ 認知症の予備軍であるMCIからに認知症に移行する確率は年間約10%。

・ MCIから認知症に移行する明確な境目を見つけることは難しいが、最もわかりやすいポイントは、お金の管理と薬の管理ができるか否かという点。お金の管理と薬の管理ができないと、生活に支障が出る。

・ 認知症への移行の予防に効果的なのは、生活習慣病予防。動脈硬化を防ぐことが、認知症への移行予防につながる。

・ そのために必要なのは、運動と食事。

・ 運動は、体操や少し負荷が強めの散歩などがよい。楽器や囲碁・将棋などの頭と体を使う活動も効果的。(国立長寿医療研究センターが開発した頭と体を使う運動である「コグニサイズ」なども参考になる)

・ 食事は、バランスが大切である。認知機能低下の予防に効果的と言われる食材は色々あるが、お勧めはクルクミン。(遠藤先生は、カレーを週3回召し上がっているそうです。)


参加者の多くが中高年の方で、退職されている方も多かったことから、「自分から社会参加すること。地域で自分よりも若い友達を作ること。慢性的なストレスをなくすこと。」といった具体的なアドバイスもありました。



当事者の立場から~猪鼻夫妻の講演

次に、認知症当事者である猪鼻秀俊氏とその奥さまの猪鼻伸代氏が登壇され、「自分らしさを大切に ~私たちが伝えたいこと~」をテーマにお話しいただきました。


約3年前、営業職として活躍されていた時期に若年性アルツハイマー型認知症と診断された猪鼻氏ですが、最初に異変に気付き、伝えてくださったのは、勤務先の方だったそうです。職場の協力のもと、診断後も定年まで就業を継続されました。


「今は、認知症は敵ではなく、主人と私の間に認知症があり、三者横並びと考えるようになりました」とおっしゃる奥さまですが、診断された直後は、不安や焦りから、認知症をやっつけなくてはならない敵のように感じられていたそうです。そして、メディアで取り上げられる体操やドリルなどを、猪鼻氏の意向も聞かずにどんどん押し付けてしまい、あまりそういうものを好まない猪鼻氏が、眉間にしわを寄せて、だんだんと難しい顔になったとのエピソードも共有いただきました。


「いくら『良い』と言われていることでも、本人が好きでなければ逆効果、頭の片隅にいつも認知症のことがあると、ストレスになる」という話を聞いたこともあり、「猪鼻氏に『いい顔』でいてもらうことを大切にするようになった」という家族としての気持ちの変化も聞くことができました。


その後、気持ちの落ち着きと共に、周りの方へ認知症についてお話するようになったこと、少しずつ新しい人とのつながりや安心できる居場所ができてきたこと、そして今では「生き生きとしている」と言われることが多いという近況についても報告いただきました。診断されてから始められた趣味のオカリナの演奏や、子ども食堂での夕食作り、オレンジカフェといった活動と共に、講演活動も積極的にされているとのことです。


奥さまからの猪鼻氏への質問タイムで、「認知症になった人生とならなかった人生、どちらかを選ぶとしたら、どちらを選びますか?」との問いに、猪鼻氏が「『なった人生』です。認知症にならない方がもちろんいいですが、なったからこそ出会えた人達や得られたものがたくさんある。だから『これでいいのだ』と思っています。」と答えられたのがとても印象的でした。



今後の社会と認知症

最後に、公益社団法人認知症の人と家族の会、代表理事の鈴木森夫氏より、家族の会のご紹介と共に、認知症の方の社会参加、社会での働き場所の確保が、今後重要なテーマになってくることをお話しいただきました。


鈴木森夫氏のインタビュー記事は、以下URLにて参照できます。

https://www.sompo-egaoclub.com/articles/topic/118


まだ偏見や誤解も多い認知症ですが、SOMPOホールディングスは正しい知識の伝達や当事者の声をお伝えし、認知症への理解を深め、「認知症にならない・なってもその人らしく生きられる社会」の実現を目指して、さまざまな取組みを進めていきます。


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