年々進む社会の高齢化において、嚥下機能(※1)低下による誤嚥性肺炎の増加が重大な社会的課題となっています。厚生労働省の発表(※2)によると、令和2年では42,746名が誤嚥性肺炎で亡くなっており、日本人の死因順位の6位であることから、その対策が急務となっています。しかし、高齢者の嚥下機能評価を実施できる「接触嚥下障害認定看護師」や「言語聴覚士(ST)」といった専門職の人材は不足しており、高齢者が嚥下機能評価を十分に受け取ることができないのが現状です。そのため、嚥下機能の低下に合わせて形態等を調整する嚥下食は進歩しているにもかかわらず、個々に最適な嚥下食を提供できないという課題があります。