{{ header }}
{{ body }}
スキップ
2022.01.26

カレーが認知機能維持に役立つ!? 日本人中高齢者で、カレーの長期的かつ頻繁な摂食と良好な認知機能との関係が明らかに

日本の国民食ともいえるカレーには、健康増進に効果があるとされる様々なスパイスが用いられており、実際にスパイス由来の抗酸化物質や抗炎症物質が多く含まれていることから、健康に良い食品と考えられています。2019年にはハウス食品グループ本社株式会社の研究で、カレーにPM2.5の炎症反応を抑える効果も確認されています(※1)。


そして2021年、同社では東京大学と二松学舎大学との共同研究を実施。注目したのはシンガポールの疫学研究(※2)で、カレー摂食頻度の高い高齢者は認知機能が良好に保たれているという結果が報告されていました。このことから、カレーの摂食は良好な認知機能と関係する可能性が考えられましたが、食べられているカレーの種類、喫食状況、人種などが日本とは異なるため、日本人においても同様の結果になるか不明でした。そこで日本人の中高齢者を対象に、カレーの摂食状況が良好な認知機能と関係があるか調査しました。


※1 参考資料

https://housefoods-group.com/newsrelease/pdf/20190122_news_release.pdf


※2 参考資料

Ng TP, Chiam PC, Lee T, Chua HC, Lim L, Kua EH., Curry consumption and cognitive function in the elderly, Am J Epidemiol. 2006 Nov 1;164(9):898-906. doi: 10.1093/aje/kwj267. Epub 2006 Jul 26.,PMID: 16870699

【研究概要】

50歳以上の一般生活者を対象に「調査直前1年間(短期)」と「成人以降で調査1年前まで(長期)」のカレー摂食頻度について調べ、認知機能との関係を明らかにしました(図1)。調査直前1年間のカレー摂食頻度に基づき、月2回以上を「高頻度群」、月2回未満を「低頻度群」とし、両群間で性別や年齢、BMI、依存疾患の指数、職業の分布が等しくなるよう層別マッチングを行い、各群1002名を対象に認知機能を測定しました(※3)。

※3

認知機能の測定には、認知症の総合的アセスメントツールであるDASC-21を使用。DASC-21の合計点を被説明変数、カレー摂食頻度やそれ以外の生活習慣(直近3か月間の喫煙習慣、直近1年間の運動習慣、食習慣「半定量食物摂取頻度調査票」、年収)を説明変数として多変量解析(ポワソン回帰)を実施。調査はメディリード株式会社に委託。

【結果1】

長期のカレー摂食頻度では、認知機能スコアのリスク比が「月1回未満」を1とした場合、「月1回」で0.834、「月2~3回」で0.754、「月4回以上(週1回以上)」で0.718と有意に低くなり、長期のカレー摂食頻度が高いほど認知機能が有意に良好であることがわかりました(図2)。一方で、短期のカレー摂食頻度と認知機能の間には関係が見られませんでした。

【結果2】

短期のカレー摂食頻度で「高頻度群(月2回以上)」だけ、または「低頻度群(月2回未満)」だけでも同様の解析を行いました。高頻度群においても、長期の摂食頻度が「月1回未満」より「月1回」で有意に認知機能が良好であることが分かりました。一方で、低頻度群では長期のカレーの摂食頻度と認知機能との間に関係が見られませんでした。長期のカレー摂食頻度と認知機能との関係については、短期のカレーの摂食状況も重要であることが分かりました。

このような研究結果から、日本人の中高齢者において、カレーを長期的かつ頻繁に食べるという習慣は、認知機能を良好に保つことにつながる可能性が示唆されました。今後もカレー摂食が認知機能に及ぼす影響について詳細に検討される予定です。


■詳細は以下の外部リンクをご覧ください。

https://housefoods-group.com/newsrelease/pdf/release_20220107_the_study.pdf


楽しく、あたまの元気度チェック(認知機能チェック)をしましょう

あたまの元気度チェックへ

メール会員のおもな特典

メール会員には、「あたまの元気度チェックの結果記録」に加え、以下のような特典があります。

身長や体重・運動習慣等を入力するだけで、将来の認知機能低下リスクをスコア化できます。

認知症や介護に関する最新のニュースやお役立ち情報を月2回程度お知らせします。

関連記事

  • 認知症知識・最新情報
  • カレーが認知機能維持に役立つ!? 日本人中高齢者で、カレーの長期的かつ頻繁な摂食と良好な認知機能との関係が明らかに