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2021.10.11

【沖縄科学技術大学院大学】唾液で老化を測れることが判明

沖縄科学技術大学院大学の研究チームは、若年者(27~33歳)と高齢者(72~80歳)の年齢層から採取した唾液を用いて、ヒトの唾液に含まれる代謝物を包括的に解析しました(※)。その結果、唾液検体中に99種類の代謝物を同定し、そのうち21種類の量が若年者と高齢者で異なることがわかりました。


下のグラフのように、唾液中の4種類の代謝物の量を測定するだけで、その人の年齢がおおよそわかることを示しています。青い点は27~33歳の年齢層の参加者、赤い点は72~80歳の参加者をそれぞれ示しています。


※沖縄県内の27人の参加者が自宅で採取した検体を実験室で解析


4種類の唾液老化マーカー 若年者と高齢者の分布図

代謝物とは、私たちの体内で起こる化学反応の中間生成物や最終生成物で、エネルギー産生、消化、成長、細胞の健康などに関係しているといわれています。そして一般的に、唾液中に含まれる代謝物の濃度は血液や尿に比べて非常に低いため、検出するのは困難といわれていました。


しかし、研究チームは包括的な方法を用いて99種類の代謝物を同定。しかも、その中にはこれまで唾液中に確認された例がない代謝物も含まれていました。これを解析したところ、高齢者では抗酸化作用、エネルギー産生、筋肉の維持などに関する20種類の代謝物の量が若年者よりも減少していることが判明。そしてこの中には、味覚に関する2つの代謝物や、嚥下など筋肉の活動に関する代謝物も含まれていました。


それに対し、エネルギー産生に関する代謝物であるATPは、高齢者で1.96倍に増加していることがわかりました。これは高齢者のATP消費量が減少しているためと考えられます。このように、唾液中に見つかった代謝物によって、加齢に伴う口腔機能の低下を反映した代謝ネットワークが明らかになりました。


また、筋肉の活動に関する代謝物であるクレアチニンとアセチルカルノシンの量は、女性のほうが男性よりも少ないことがわかりました。研究チームの柳田充弘教授は「日本では90歳以上の高齢者の9割が女性で、その多くが筋肉や認知機能に支障をきたしています。そのため、高齢者福祉について考えるとき、女性の健康についても考慮しなければなりません」と述べています。


唾液中の代謝物を包括的に解析する研究を行ったのはこれが初めてであり、今後も継続していく予定です。将来的には、唾液によって代謝老化の程度を簡便に評価したり、老化関連疾患の早期兆候を見つけたりするのに役立つ可能性もあります。


柳田教授は「加齢に関連するフレイル(虚弱)や認知症は、患者さんの日々の生活を非常に困難にします。また、唾液は口腔内の健康とも密接な関係があり、口腔機能が正常でないと、食べ物を摂取することが難しくなり、生活の質を大きく損ねることになります。この研究を通して、高齢者の方々によりよいサポートが提供できるようになることを願っています」と述べています。いつでも簡単に提供できる唾液検体により、個人の健康に関する膨大な情報が得られるようになることが期待されます。


■詳細は以下の外部リンクをご覧ください。

https://www.oist.jp/ja/news-center/press-releases/36599

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