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2022.07.11

【慶應義塾大学】簡易な脳波測定で軽度認知障害を早期発見

現在、日本における認知症患者数は600万人、65歳以上の6人に1人が発症していると言われています。2040年には4人に1人が認知症患者になるのではないかとされ、これからさらに増えていく中で、その早期発見が望まれているものの、いまだに確立された方法はありません。とくにIoTヘルスケアの分野で、簡単なデバイスで心疾患などの検知をしようとする取り組みは行われていますが、認知症の早期発見の可能性を示したウェアラブルセンサなどは存在しません。


このような状況の中、慶應義塾大学の研究グループは、簡単な脳波測定だけで軽度認知障害(MCI)の可能性を示すことに成功しました。研究グループは、簡易にいつでもどこでも計測できる脳波計を使って、120名の被験者を対象に健常・MCI・認知症の3グループに分けて脳波を計測。計測したそれぞれのグループで脳波の周波数の特徴を明らかにすることができました。これにより、図1に示したような健常者・MCI・認知症の脳波には、それぞれの特徴があることが明らかになりました。この特徴を使えば、脳波を取得するだけで認知症やMCIを判定することが可能になります。


【図1】(a)は脳波を周波数の帯域に分けたとき、健常者、MCI、認知症患者の各周波数帯域におけるパワーの違い、(b)と(c)は特に特徴のある周波数帯域に絞ってその違いを明らかにしています。


使用した脳波計は頭に巻くタイプで(図2)取り付けに約15秒、計測開始までにキャリブレーション(※)として15秒、トータル30秒程度で計測が可能です。動いても瞬時にノイズを除去し、安定して計測ができるので、どこでも簡単に計測を可能にしました。これらを日常的に使うことで、病院に行くことなく自宅で簡単にMCIや認知症の可能性を計測できるようになると期待されます。


※キャリブレーション:個々が持つ偏った値を一般化すること


【図2】実験で用いた簡易型脳波計

ノイズをリアルタイムで除去し、スマートデバイスに脳波を送る


研究グループは、さらにより多くの人々の協力を得て有効性を示すことで、家庭でも簡単に自分の状態を知ることができると考えており、認知症の早期発見に貢献できるよう努めていく予定です。


■詳細は以下の外部リンクをご覧ください。

https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2022/6/10/220610-1.pdf


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