どんな研究? その成果は?
「高齢者の生活習慣への介入による、認知機能障害予防の研究(英語の頭文字を取ってFINGER STUDY)」は、2009年から2011年の2年間、行われました。被験者は60歳から77歳までの1260人で、認知機能が年齢相当、もしくは少し低めの人で構成されています。
被験者は、食事療法、運動、脳のトレーニング、血圧管理など様々なプログラムを2年にわたって受ける「生活習慣改善グループ」と、一般的な健康アドバイスだけを定期的に受ける「対照グループ」として、半数ずつに分けられました。実施期間に入る前と1年後、そして2年後のプログラム終了時に「認知機能テスト」を行い、結果を比較した研究です。研究の結果からは、「生活習慣改善グループ」のプログラム内容が、認知機能の低下を抑制した可能性が見えてきました。
生活習慣の見直しで認知機能低下のリスクが低減
以下のグラフは、プログラム期間前後に行われた認知機能テストの結果です。上にいくほど、機能が改善したことを示しています。