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2023.01.27

【介護のお悩み相談 vol.11】家族に介護の協力を得るには、どうすればいい?

公益社団法人 認知症の人と家族の会が発行する会報誌『ぽ~れぽ~れ』より、介護初心者の悩みに応える記事「”つどい“は知恵の宝庫」をご紹介します。


今回は、ご家族の方が、義母の介護に非協力的なため、介護負担が大きいことに悩んでいるお嫁さんに、ケアマネジャーなど5名がアドバイスをします。



義妹の無理解で義父母の介護負担が大きいです

自宅で義父(100歳・要介護5)と義母(95歳・要介護1)を介護しています。小規模農家で、公務員だった義父の年金が収入の大半をしめています。先日、義母に認知症症状が目立つようになってきている現状を、近くに住む義妹と家族で話し合いました。義妹は認知症についての理解がなく、義母が認知症だということを口外しないようにと言われました。また、義父の年金の出納を明確にしてほしいとも要求されました。私は後妻のため何かにつけて風当たりが強く、夫は長男ですが家族に何も言えず、協力もしてくれません。介護負担を軽くするにはどうしたらいいでしょう。

(相談者:嫁 73歳)



介護経験者からのアドバイス

介護サービスの利用を増やしましょう

私も義父母の介護を同時にしていました。私の地域には古い風習が残っていて「介護は長男の嫁がするもの」という無言の圧力があり、介護サービスの利用を増やすことも躊躇していました。でも、介護疲れがピークの時にケアマネジャーから背中を押してもらって介護サービスの利用を増やすことができ、精神的にも楽になりました。義妹さんの目も気になるとは思いますが、ご主人に「もう決めたから」とひとこと言ってもらえるよう、今からご主人育てをしつつ、ケアマネジャーに相談して介護サービスを充分に利用していきましょう。


地域包括支援センター職員からのアドバイス

まずはご主人に金銭管理をしてもらいましょう

義父母の介護をひとりで担い大変なうえに、義妹さんからの風当たりも強くご苦労が絶えませんね。ご主人にいきなり介護のキーパーソンを任せることは無理でも、まずは帳簿をつけることやお金の出し入れを任せることから徐々に関わる場面を増やしていきましょう。今回話し合ったことをきっかけに、義父母の貯金や年金、保険などがどれくらいあるか、生活費や介護に費用がどのくらいかかるのか、についても家族で共有できるようにしましょう。情報をオープンにすることで義妹さんとの関係性も良くなるといいですね。


ケアマネジャーからのアドバイス

義妹にはケアマネジャーから話してもらいましょう

義妹さんにもお義父さまのサービス担当者会議(注)に出席してもらいましょう。事前にケアマネジャーに事情を説明しておき、お義父さまの介護の大変さと、話し合いの流れで、お義母さまにもサービス利用が必要なことを専門職から意見してもらいましょう。また、認知症についても、誰がなっても不思議でない病気であることや、初期の頃の対応の大変さを正しく理解してもらえるよう、わかりやすく話をしてもらいましょう。

(注) サービス担当者会議:ケアマネジャーが作成したケアプランについて、関係者が集まって検討しより良いサービスを提供するために開く会議


世話人からのアドバイス

2~3日介護をかわってもらいましょう

義妹さんにも義父母の現状をわかってもらい、介護に協力してもらえるよう、一度だけではなく、できれば何度も話し合いの場を持つようにしましょう。話し合いの際には、介護に対してそれぞれ何がどれくらいできるかを具体的に話し合うことが大切です。それでもどうしても協力が得られないようなら、思い切ってあなたが2~3日家を留守にして、義妹さんやご主人にお世話をかわってもらうと、認知症の症状や介護の大変さを実感してもらえるのではないでしょうか。



※この記事は『ぽ~れぽ~れ』(発行元:公益社団法人 認知症の人と家族の会)2023年1月号より一部抜粋したものです。

公益社団法人 認知症の人と家族の会ホームページはこちら


【介護のお悩み相談 まとめ記事】~専門家のアドバイスで疑問やお困りごとを解決~

介護をしていると、日々、さまざまな悩みが出てきます。家族に対する対応、症状の変化、お金のことなど、介護をしているなかで発生する悩みに対して、それぞれの分野の専門家からアドバイスを伺いました。

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